大型連休に和牛売り込め BBQ・焼き肉へセット提案
インバウンドや家庭向け狙う
ゴールデンウィーク(GW)に向けた和牛商戦が活発化している。人流の活発化やインバウンド(訪日外国人)で、外食やバーベキュー(BBQ)需要の盛り上がりが期待される。家庭向けではスーパーが和牛の商品を拡大。物価高で冷え込んでいた牛肉消費を喚起する。 【画像】「常陸牛」の1ポンドステーキ JA全農いばらきが運営する農産物直売所「ポケットファームどきどき」は、BBQ場を全国展開するベンチャー企業のEngi(横浜市)と連携し、JA直売所の地元食材をBBQ場へ直送するサービスを行う。 県銘柄の黒毛和牛「常陸牛」やブランド豚「ローズポーク」のソーセージ、県産の旬の野菜やマッシュルームなどを詰め合わせた産地直送のBBQセットを提供する。県内で売り上げを伸ばすオートリゾートinはぎビレッジは、「常陸牛と茨城野菜BBQセット」を1人前4000円で販売。「常陸牛」はジューシーな脂と柔らかい肉質で人気が高い。同社の山崎繁幸取締役は「今後は季節や消費者ニーズに合わせた商品展開を行う」と展望する。 物価高で家庭の節約志向は続いている。牛肉の消費は減少傾向にあるが、スーパーではGWに向け和牛の商品数を増やすなど精肉売り場を盛り上げる。イオンリテールは、家族で焼き肉を楽しめるよう和牛と希少部位をセットで販売。品ぞろえを1・5倍に拡大する。 4月の東京食肉市場の和牛枝肉の加重平均価格(A5、去勢、24日時点)は前年比4%安の1キロ2537円。依然として低水準で推移するものの、行楽シーズンでの牛肉の消費に期待がかかる。
日本農業新聞