2代目ネコ駅長と初代副駅長へ、兄弟猫ただいま見習い中 JR芸備線志和口駅、駅帽かぶる訓練も 17日に就任式
JR芸備線志和口駅(広島市安佐北区白木町)の2代目「ネコ駅長」と初代副駅長になる兄弟猫が、17日の就任式に向けて見習いに励んでいる。帽子などの身だしなみ、駅周辺でのお仕事…。初代りょうまの立ち振る舞いにはまだまだ及ばないが、「2匹で仲良く、ちょっとずつ先輩に近づいて」と周囲の目は温かい。 【動画】2代目「ネコ駅長」が3月17日デビュー ともに推定年齢11カ月の地域猫。4年がかりの後任選びで、100匹以上の候補の中から人懐こさを買われた。赤い首輪で尾が長いのが駅長の「やまと」、青い首輪で尾が短いのが副駅長の「ちどり」。1月半ばに駅前のりょうま駅長記念館内の猫部屋(6平方メートル)に住まいを移した。 トレードマークとなるのが帽子だ。駅長には金色の線が2本、副駅長は1本が入る。かぶることに慣れるのも大事な心構え。先代のりょうまは着用を嫌がらず、ホームや窓口にたたずんだり、駅周辺を「巡回」したり。「駅長の気品」があったと語り継がれる。 やまととちどりはまだ帽子を嫌がるそぶりを見せ、駅周辺の見回りも館長の中原英起さん(78)の抱っこが欠かせない。まずはじゃれ合う2匹を見て楽しんでほしいと、優しく見守る。 野良猫だったりょうまは2010年ごろから駅にすみ着き、19年2月に死ぬまで約2万人を引きつけた。中原さんは「人々に癒やしと元気を与えたりょうまの後継。芸備線に乗ってたくさんの人に就任を祝いに来てもらいたい」と願う。 就任式は、同館横のスペースで午前10時から。やまととちどりの紹介、任命書の授与、くす玉割りと続き、来賓あいさつもある。当日は、ポストカードや名刺を300セット用意し、参加者に配る予定。 記念館は、これまでの土日に加え、祝日や平日の一部も開館することを検討している。午前10時~午後4時。入場無料。時間外や閉館日も外から猫部屋をのぞける。
中国新聞社