資産数億!投資家のエキスパート「買った株は3カ月目安で手放す理由」…今相場には「少々警戒感」
「イベント・ドリブン」という言葉をご存知だろうか。M&A(合併・買収)や業務提携、リストラなど、企業の経営や財務に大きな影響を及ぼすイベントが起こった際の市場価格の変動を、投資のチャンスと捉える投資戦略のことである。今回取り上げるのは、そんなイベント・ドリブン戦略を駆使し、30年以上の投資経験を持つ羽根英樹氏(X:@hidekihane)。Xでの情報発信のほかに、投資セミナーの講演にも多数出演するベテラン投資家だ。 みんかぶマガジン短期連載「一流投資家が語る、イベント・ドリブン投資戦略の極意」最終回は、羽根氏のポートフォリオと情報収集源、さらに2024年度の株式市場における相場観について話を伺った。
株式は約3ヶ月を目安に手放す
――株式はどれくらいの期間保有するのでしょうか? これに関しては、約3ヶ月で株価がピークに達するという検証結果があります。厳密に3ヶ月である必要はありませんが、おおむねこの期間を目安にして株を手放す戦略を取っていますね。もちろん、その後も株価が上昇するケースはありますが、上昇率はこの時点でやや鈍化する傾向にあります。 ――長期で3ヶ月の保有ということですが、通常の場合はどれくらいの期間ですか。 TOBに関連する企業、例えば先ほどお伝えした、新光電気工業やタツタ電線の場合、TOBの発表自体はかなり前だったりします。 実際にTOBが開始されるまで、投資家はそのポジションを維持することになり、最短で数週間から1か月程度で完了することもあれば、場合によっては数年間持ち続けることも考えられます。そのため、TOB関連の取引では、結果が出るまでの期間が相手方の状況によって大きく左右され、長期化する可能性もあるんです。 ――そうすると、すでに始まっているTOB関連株に投資するのもひとつの手段ですよね? そうですね。すでに始まっていれば長くても40営業日、つまりは1ヶ月半から2ヶ月程度で終了するのが一般的です。なので、進行中のTOBでポジションを取るほうが、比較的短期間で決着することが多いですね。
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