脱炭素の切り札、「アンモニア発電」で有望視される8銘柄
アンモニア発電の実用化に向けて、国内各所でさまざまな取り組みが進行している。写真はJERAの碧南火力発電所(写真:daysgoby_JPN/PIXTA)
脱炭素エネルギーの新たな発電技術として、水素とともに注目されているのがアンモニアだ。経済産業省の「燃料アンモニア導入官民協議会」は、アンモニア燃料の国内需要として、2030年に年300万トン、2050年には年3000万トンが想定されるという見通しを立てている。 アンモニアは「臭くて有害」というイメージが強いが、燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出しないクリーンエネルギーの側面もある。最大の特徴は、保管や輸送が容易な点だ。 水素も発電時にCO2を出さない「脱炭素」の代表格だが、保管・輸送時にタンクをマイナス253℃、大気の数百倍の超高圧にする必要がある。これに対して、アンモニアは数気圧、マイナス33℃で液体化し、一般的なタンクで保管できる。 また、アンモニアは水素分子を含むため、水素の代替燃料として利用できる。すなわち、輸送時はアンモニアとして扱い、利用時に水素に戻すという手法の開発が現在進められている。
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野津 滋