『さよならマエストロ』津田寛治、LiLiCoが妻役「撮影前日に知ったのでびっくり(笑)」
俳優の西島秀俊が主演を務める、TBS系日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(毎週日曜 後9:00)。解散目前の晴見フィルハーモニーが、本拠地あおぞらホールで行う最後のコンサートが描かれた6話では、バイオリニストでコンマスの近藤(津田寛治)が指揮者としてラストの演奏を飾ったシーンが大きな見どころに。物語をアパッシオナート(情熱的)に盛り上げた近藤役の津田に話を聞いた。 【別人級?】コンマス妻役はLiLiCo 視聴者も驚き「気づかなかった」 本作は、金曜ドラマ『凪のお暇』(19年)、『妻、小学生になる。』(22年)などを手掛けた大島里美氏によるオリジナルストーリー。劇伴を『テセウスの船』(20年)、『日本沈没―希望のひと―』(21年)などを手掛けた菅野祐悟氏が担当。東京音楽大学教授であり、日本クラシック界を牽引している世界的指揮者の広上淳一氏がオーケストラを全面監修し、東京音楽大学がオーケストラの演奏部分を全面バックアップ。今作が初共演となる西島秀俊&芦田愛菜が不器用な父と素直になれない娘の親子の愛の物語を紡ぐ。 ――これまで演じてきて、近藤というキャラクターにどんな思いをお持ちですか。 近藤って人間臭いなと思いますね。ただ音楽好きのいい人というわけではなく、ちゃんと人生を背負って生きているというか。建設会社の社長という仕事にもすごく誇りを持っているし、家庭では奥さんに弱くて娘にも顎で使われているけれど、家族も大事にして いる。そして“家族”と“仕事”という男にとって大切な2つのものの中にバイオリンというのがすごく“ひねった”状態で入っているのがすごくリアルだなと思います。 僕の中の設定として、きっと近藤が社長を務める建設会社は、親から受け継いだものなんじゃないかというのがあって。会社を一代で築いた父親がその経済力を誇示するために息子にバイオリンを習わせて、でも近藤はそれを一度は「やりたくない!」と投げ出したんじゃないかなと思うんですよ。そこで一旦グレて(笑)。でも、“道を外れそうになっていた自分をバイオリンと晴海フィルが救ってくれた”ようなところが彼にはあるんじゃないかと思いながら演じています。 ――家族というと近藤の妻役がLiLiCoさん、娘役がおじゃすさんだというのも話題になりました。 僕も撮影の前日くらいに知ったのでびっくりしました(笑)。LiLiCoさんとは別の作品で共演したこともありますし、俳優とインタビュアーとしてもご一緒することもあったので気恥ずかしくもありましたが、現場ではLiLiCoさん節全開で楽しそうにやられていたので嬉しかったです。おじゃすさんも、普段TikTokとかで見るようなピンクのウィッグのまま娘役をやられていて、この家族の感じは一体何だろうっていう(笑)。でも、そうだよな、近藤はこういう奥さんが好きで、こういう娘のことも良しとして大切にしているんだなというところも感じて、また一つ近藤という役が深まったように思いました。