コーヒーゼリーには市販のアイスコーヒーを使うといい理由
【これはnoteに投稿された樋口直哉(TravelingFoodLab.)さんによる記事です。】
今日ご紹介するのは「コーヒーゼリー」です。コーヒーの味や香りが引き立つつくり方をご紹介します。 今日はリクエストにお応えして、コーヒーゼリーのレシピです。ゼラチンでもいいのですが、今日は寒天をつかったさっぱりバージョン。 ゼラチンと寒天ではゼリーの溶ける温度が異なるので、口溶けが違います。そのため寒天でつくったゼリーには硬いイメージがありますが、寒天の量を控えれば一瞬硬さを感じつつも口のなかに入れるとすっと溶けるあっさりとした味わいのコーヒーゼリーをつくることができます。おいしくつくるコツは市販のアイスコーヒーを使うこと。鍵を握るのは香りの揮発と温度の関係です。
寒天コーヒーゼリー
材料 (2人前) アイスコーヒー…350cc 粉寒天…2g 砂糖…5g 練乳やガムシロップ、コーヒークリームなど 1.アイスコーヒー100ccを鍋に入れ、粉寒天と砂糖を混ぜたものを加えてよくかき混ぜてから中火にかける。 2.沸騰したら残りのアイスコーヒー250ccを加えて、よく混ぜる。温かいうちに器に注ぎ、粗熱をとってから冷蔵庫で冷やす。
食べるときに好みで練乳やガムシロップ、コーヒークリームなどをかける。
市販のアイスコーヒーを使う理由
温かいコーヒーにゼラチンを溶かし、それを冷やし固めるというのが一般的なコーヒーゼリーのつくり方。子供の頃につくったという方も多いのではないでしょうか。 このコーヒーゼリー、場合によっては味や香りが物足りないことも。その理由は温度にあります。香り成分は揮発性のため、温度が高いほど強く感じ、低いと弱くなります。コーヒーゼリーは冷たくして食べるので、普通に淹れておいしいコーヒーだとぼやけた味になりやすいのです。 お菓子屋さんはコーヒーゼリーを作る場合、通常のコーヒーをベースにエスプレッソやコーヒーエキス(コーヒーエクストラクト)などを加え、香りにインパクトを出す場合が多いでしょう。 ここでは市販のアイスコーヒーを使って、香りを強調することにしました。市販されているアイスコーヒーは冷たくして飲んでちょうどいい具合になるように味や風味を調節しています。なので、冷たくして食べるゼリーには好都合。風味は値段に比例するのであまり安い商品ではなく、そこそこの値段のものを使ってください。コンビニエンスストアやスーパーで売られている一パック200円~250円以上の製品が目安です。 粉寒天は2g使います。スーパーで市販されている粉寒天は1袋4gですから1/2袋分です。粉寒天のような材料を計量する場合には注意が必要です。学校の理科の時間に習った試薬の計り方を思い出してください。