「あれ中国じゃない…ロシア艦だ!」フィリピンで“珍しい姿”の潜水艦が捉えられる 大統領は懸念
フィリピン海軍はロシア潜水艦の艦番号も公表
フィリピン国防省は2024年11月28日、同国中部ミンドロ島カラビテ岬の西方80海里(約148km)の沖合をロシア海軍のキロ潜水艦が航行していたと発表。その様子を収めた動画をSNSなどで公開しました。 【動画】目の前にロシア潜水艦! 比軍が公開した衝撃ムービー 確認された海域はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内だったとのことで、ただちにフィリピン海軍の航空機と軍艦が出動し、状況監視と海域の安全確保に務めたそうです。 その後、フリゲート「ホセ・リサール」が無線で、所属や乗員数、航行の目的などを問い質したところ、ロシア潜水艦は極東のウラジオストクに向かっている途中で、天候が回復するのを待っていると回答したといい、また艦番号も「UFA490」であることが確認できたとしています。 フィリピン政府によると、当該潜水艦がフィリピンのEEZ内で確認されたのは1日だけだったそう。ただし、同国のフェルディナンド・マルコス大統領は今回の件に対して、12月2日、ロシアの攻撃型潜水艦が自国EEZ内に「侵入」したとの表現を用い、「非常に懸念すべきだ」と述べています。 また、12月3日には日本最西端に位置する与那国島の南50kmの海域を北東進するロシア海軍のキロ級潜水艦も確認されています。こちらはイングル級救難えい船も引き連れており、初めて与那国島と西表島のあいだの海域で航行が確認されています。 防衛省の説明によると、この2艦は東シナ海へ向けて北東進していったとのことで、ひょっとしたら、その後対馬海峡を抜けて日本海へ入りウラジオストクへ向かうかもしれません。 なお、防衛省・自衛隊は、海上自衛隊の補給艦「はまな」および那覇基地所属のP-3C哨戒機によって、警戒監視・情報収集を行ったとしています。
乗りものニュース編集部