フェンディ、最新メンズショーはプレッピー&バレエコアがモチーフ【2025年春夏コレクション】
2024年6月15日(現地時間)、シルヴィア・フェンディ率いるフェンディの最新メンズウェアコレクションが発表された。キーとなったのは学校の制服のようなスタイル、そしてシルヴィア流のハイブリッド・バレエコアだった。 【写真66枚】フェンディ2025年春夏コレクションの全ルックおよび来場セレブをチェック! 2024年6月15日(現地時間)、ミラノ・メンズ・ファッションウィーク2日目に行われた2025年春夏の新作ショーで、シルヴィア・フェンディ率いるフェンディは、動く鏡張りの柱をフィーチャーしたインダストリアルな空間に観客を招待した。今夏のランウェイショーには、ニコラス・ガリツィン、アロン・パイパー、グザヴィエ・ドランらがゲストとして出席し、フロントロウから来夏のファッショントレンドをその目に焼き付けた。フェンディの2025年春夏コレクションから、キーとなる4つのディテールを紹介しよう。 ■快適なユニフォーム 本コレクションをデザインするにあたり、シルヴィア・フェンディは制服のデザインコードを取り入れた。ワッペン付きのブレザー、ペグパンツ、バーシティショーツ、ロゴキャップ、ニットタンクトップが来夏のワードローブのキーワードだ。 着用に多くの規範や制限が伴う制服というモチーフを、彼女は様々に趣向を凝らし、よりリラックス感のある快適なスタイルへと仕立て上げた。柔らかな素材、ミネラルカラー、プロポーションの工夫などによって、快適さを追求したワードローブが生まれたのだ。 ■究極のアクセサリー、ネクタイ 2010年代のストリートウェアの登場以降、長らく敬遠されてきたネクタイが、ここ数シーズンで目覚ましい復活を遂げている。スーツと一緒にフォーマルに。オープンジャケットの上にショーツと合わせてカジュアルに。フェンディのランウェイショーにおいても、ネクタイはほとんどのルックの一部となっていた。 なかでも究極の“クール”のシンボルと言えるのが、ストライプなど色鮮やかなネクタイを無造作に丸めて身に着けたスタイルだ。通常、堅苦しいシルエットに付き物のネクタイが、抜け感たっぷりに演出されていた。 ■フェンディ流バレエコア 今年1月、キム・ジョーンズによるディオールのショーでも主役だったバレエシューズ。メンズシューズで最も手厳しい意見にさらされるスタイルのひとつを、今度はフェンディが取り入れた。しかし、シルヴィアの解釈はひと味違う。彼女は、半分バレエシューズ、半分ミュールというハイブリッドデザインで、ウィメンズシューズならではのシェイプをマスキュリンにすることに成功した。 ブルーグレー、ブラック、オフホワイト、パイングリーン、ブラウンで展開されたこのシューズは、どんな服装にも簡単に合わせることができる。バレリーナミュールが私たちの日々のローテーションの定番になるだろうと確信させるのには十分だった。 ■イタリアンタータン コレクションの前半に繰り返し登場したモチーフが、タータンチェックである。スーツジャケット、ペグパンツ、アウターウェア、そしてネクタイにも使われていたタータンチェックは古くからあるモチーフだが、来年の夏には再び脚光を浴びるに違いない。 From GQ France by Adrien Communier Translated and Adapted by Yuzuru Todayama