香取慎吾だけのエンタメマジック=“慎吾ママ” 『ワルイコあつまれ』ゲストの自由を引き出すパワー
香取慎吾と慎吾ママが切り拓いていくテレビの新しい歴史
ゲストがオンエアに合わせてそれぞれSNSで「楽しかった」という感想を述べているのも、また面白かった。キャラクターになりきる姿に笑わせてもらいながら、中の人を愛でる。それは、まさに慎吾ママと香取慎吾の関係性とも近いように思う。 「こういう機会がないと別人になりきることもできないので、いい経験になりました」とは、最新回にアルベルト・アインシュタイン役で登場する脚本家・三谷幸喜だ。これまでのゲストものびのびと偉人を演じていたが、それでも歴史上の人物を扱うことから事前に取材した台本をもとに進行しているそう。しかし、三谷は「台本なしで挑みたい」と、その枠組みさえも取っ払ってしまった。そんなチャレンジができると見込んだのも、ともに挑むのが香取扮する慎吾ママだからに違いない。 ゲストがどんどん自由になることができる、“慎吾ママ”という香取のエンタメマジック。偉人たちの人生が学べるのはもちろん、香取がテレビの新しい歴史を切り拓いていく様子をリアルタイムで見届けることができるのも、この番組の魅力だ。
佐藤結衣