米NYマンハッタンで1月に「渋滞税」導入へ、1台9ドル
David Shepardson [18日 ロイター] - 米ニューヨーク州都市交通局(MTA)は18日、交通渋滞の解消に向け、ニューヨーク市マンハッタン中心部に乗り入れる車両に対して「渋滞税」を導入する案を採決し、賛成多数で可決した。 ニューヨーク州のホークル知事は先週、6月に導入を見送って無期限中止としていた渋滞税を導入すると発表した。導入されれば全米で初となる。 ニューヨーク市は、来年1月5日からマンハッタン60丁目より南の中心部に日中乗り入れる車両を対象に9ドルの渋滞税を徴収する。 導入には米運輸省の最終承認が必要。MTAは早期に承認を獲得したいと考えている。 MTAは有料化により、この区画に乗り入れる車両が1日当たり少なくとも8万台減ると推計。「米国で現在、最も混雑が深刻な地区の渋滞が緩和される」としている。 ニューヨーク市はトランプ次期大統領の就任前に渋滞税を導入しようと急いでいる。トランプ氏は先週、渋滞税の導入に強く反対すると表明した。 ホークル氏は、渋滞税はニューヨークの地下鉄やバスへの新規投資を行う上で極めて重要であり、公共交通機関の改善に向けた150億ドルの借り入れを支援すると説明した。 MTAは渋滞税導入により交通量が17%減少し、大気の質が改善され、公共交通機関の利用が1─2%増えると見込んでいる。 マンハッタン中心部には毎日70万台余りの車両が乗り入れ、平均走行速度は2010年と比べ23%遅い時速7マイル(11キロ)程度まで低下している。