<しゃべってや~>「せのぶら」妹尾和夫 お笑いスター誕生や悪役時代語る
現在は、本公演に向け全力投球中
そんな妹尾は、1993年に自らが主宰を務める劇団「パロディフライ」を立ち上げ、現在は多数の劇団員を抱える立場だ。6月には稽古場を大阪市北区から福島区に移転させ、稽古もやりやすくなったところで、年末恒例となっている本公演を今月17、18両日に大阪市北区のシアタードラマシティで行う。
タイトルは『「いっぺん整理しましょう」と言った父』で、今回で第26回の公演だ。話の内容を聞くと、ドラマの世界で生きてきた監督業をやってきた男が壁にぶち当たり、ドラマ専用に貸し出されている豪華なレンタルマンションの管理人に。スプリクター(監督の補佐役)を務める妻と10年以上別居し、娘はアイドルとして活躍。そんな中、そのマンションでの撮影シーンを舞台に、様々なことが起きるという内容だ。 内容的には、俳優である妹尾にとっては、ふだんの生活に近いもので、演じるたびにだんだん自分の世界に近づいてきており、ナチュラルかつハートウォーミングな内容が期待できそうだ。そして、今回は客演で、女優の三島ゆり子らが登場。これは18年ぶりのことだという。そして、同劇団初のワンシュチュエーション芝居(物語などの進行が一つのシチュエーションで成立する芝居)も導入されるなど、楽しみな内容となっている。 稽古場には小道具がいっぱいで、すべてダンボールなどで手作り。カメラなどの小道具も、劇団員の宮城誠さんがダンボールをうまく組み合わせて製作。豪華なソファも、さわってみたらダンボールという、見た目ではわからないほどの出来栄えだ。 今年はどのようなハートウォーミングな芝居が見られるのか。「よろしければ、ぜひご覧ください」という妹尾の瞳は、キラリと輝いているように見えた。