柔道界の猛者が、特殊詐欺にカツ! パリ五輪監督の鈴木桂治さん出演
「だまされたらあかんぞ」。柔道家の正木照夫さん(78)、鈴木桂治さん(44)の師弟コンビが特殊詐欺の被害防止を訴える――。和歌山県警が2人を起用した啓発動画やポスターを製作した。 【写真】特殊詐欺被害の防止啓発に協力した正木照夫さん=2024年11月1日、和歌山市平井、伊藤秀樹撮影 県警のYouTubeやXで公開中の動画は、正木さんと鈴木さんが足技などを披露しながら詐欺にだまされないようにカツを入れる内容だ。 今年のパリ五輪柔道男子の監督を務めた鈴木さんは、おかしな電話やメール、SNS広告があったら「自分で行動する前に県警の『ちょっと確認電話』〔0120・508(これは)・878(わなや)〕で確認を」と動画で呼びかける。今夏、白浜署で半日かけて撮影した。 県警によると、県内の特殊詐欺の被害は9月末までで3億6500万円(97件)。昨年同期より、1億4100万円(25件)増えた。今年から特殊詐欺とは別に統計を取っているSNS型投資詐欺と恋愛感情を抱かせてだます「SNS型ロマンス詐欺」の被害は9月末までで7億5400万円(99件)に上る。 正木さんは和歌山市在住。現役時代は全日本選手権に10年連続で出場。県立和歌山北高校柔道部監督を33年務めた。平成管財の師範時代に鈴木さんを指導した。正木さんは「詐欺被害の防止に少しでも貢献できれば本望です」と話した。(伊藤秀樹)
朝日新聞社