中国気球、台湾への飛来相次ぐ 国防部、中止呼びかけ
(台北中央社)台湾で中国の気球の飛来が相次いでいる。国防部(国防省)は6日、有事とは判断しにくい手法で圧力を加える「グレーゾーン作戦」の嫌がらせだとし、認知戦を仕掛けて台湾の人々の士気に影響を与えることを企図しているとの見方を示した。すでに多くの国際航空路の安全に著しい脅威を与えているとし、中国に対して直ちにやめるよう呼びかけた。 国防部は中国の気球に関して動向を厳密に把握している他、即座に民間航空関連機関に通報する対応を取っていると強調。中国が飛行の安全を無視し、両岸(台湾と中国)線と国際線の乗客の安全に無関心な態度を取っていることについて非難するとした。 人々に対しては、中国の認知戦の手法を認識し、理性的かつ冷静に向き合い、影響を受けないよう求めた。 国防部によると、5日午後0時4分と同1時5分にそれぞれ気球1機が台湾海峡の暗黙のラインである「中間線」を越えた。飛行高度は約1万7千~2万4千フィート(約5200~7300メートル)で、北東に向かって進み、同0時57分と同3時37分に姿を消したという。うち1機は台湾本島上空を横断したとしている。 (游凱翔/編集:齊藤啓介)