<中川翼>「相棒」“天才少年”役で注目の18歳 あえて進んだ公立高校での“普通の経験”糧に、さらなる成長目指す
◇元々は「大学に行く気満々」だったが…
そんな中川さんは、大学に進学せず、今後は役者一本でやっていくという。
「元々は大学に行く気満々で、高校1年の時点で、先生に進学の意志を伝えていたくらいだったのですが。2023年に『大奥』に出演した際、独学で英語を身につけた福士蒼汰さんの姿から、勉強するしないは自分次第で、大学に行かなくても勉強はできるということを教わりました。それが大きな刺激にもなりましたし、『相棒』でも、水谷豊さんから18歳のころのご自身の体験談を聞けて、よりドラマ、映画というものに対してしっかりと向き合いたいと思えたんです」
改めて「いい経験をしてきた中で、いい決断ができたと自分でも実感しています」と口にする中川さんだが、実は高校生活で一つだけ心残りがあるといい、その答えは、なんとも普通の18歳らしいもの。
「欲を言えば、もっと『キャーキャー』と言われたかったかなって(笑い)。実はひそかに、華やかな高校生活を期待していたので、廊下に女子の行列ができるとか、ロッカー開けたらプレゼントがドバドバ落ちてくる、みたいな。そういったことが3年間、まったくなかったので、そこは心残り。普段から親にも『オーラがない』と言われるくらいオーラがないので、溶け込みすぎちゃったのかもしれません」
◇「お迎え渋谷くん」は成長するための大事な作品
4月2日に始まった「お迎え渋谷くん」は、「SixTONES」の京本大我さんが主演を務めていて、中川さんは、田辺桃子さん扮(ふん)するヒロイン・青田愛花の一番の理解者で、幼なじみの本田圭佑(ぽんちゃん)役での出演だ。マンガ原作の“うぶキュン”ラブコメディーとあって、中川さんの俳優キャリアの中では異色の作品となる。
「見ている人には、“ラブコメ”としての世界観を純粋に楽しんでもらいたい思いがある一方で、自分としては一つ成長するための大事な作品と捉えています。今まではシリアスな役が多くて、作品としてもミステリーやサスペンスがほとんど。たいがい刑事が出てきますし、それこそ自分が逮捕されたりして(笑い)。だからラブコメ自体、初めて挑戦するジャンルで、明るくて愛くるしい“ぽんちゃん”という役をどう表現するか。そこは課題でもあるのですが、こういった役をこのタイミングで経験できるのは、すごくありがたいなと思いました」