自白信用性認めず無罪、熊本地裁 トラック放火で起訴の男性
熊本県宇城市でトラックに火をつけて全焼させたとして、建造物等以外放火の罪に問われた男性被告(34)の判決で、熊本地裁が21日、長時間に及ぶ違法な取り調べを理由に「自白に十分な信用性を認めることはできない」として、無罪の判決を言い渡していたことが分かった。求刑は懲役3年だった。関係者が22日、明らかにした。 平島正道裁判長は判決理由で、任意同行から10時間が経過した以降の取り調べは違法と指摘。捜査段階の自白は犯人しか知り得ない内容を含まず、車両の電気系統からの出火や第三者による放火の可能性も否定できないとした。 熊本地検は「判決内容を確認し適切に対応したい」とコメントした。