東出昌大の自己開示に驚き「だから、もうCMのオファーは二度と来ないと思います(笑)」
――東出さんといえば、ご自身にとって“憎き存在”である週刊誌に寄稿した記事も話題になりました。その記事は、東出さんの写真を隠し撮りしにきた週刊誌カメラマン・ナベちゃんとの関係性をつづったものでしたが、その中で「人間も、多面性を考えればいくつも顔がある」と書かれていたのが印象的で。ひろゆきさんに対しても、同じようなことをお考えになったのかなと思いました。 そうですね。多面的という話になるかどうか分からないんですけど、メディアに出てる人、報道で何かを晒されている人には、日常の中で目の端に映ってる段階で、すでに偏見のようなものを抱いてしまう。そういう意味では、ひろゆきさんに対して、僕も偏見のようなものを抱いていました。で、実際にお会いして、一緒に旅をして、こういうところが人から良く思われないところなんだろうなとか、逆にこういう魅力的で優しさもあるんだと思いました。 ――いわゆる偏見を一度持ってしまったあとでも、そうして人の良い一面を見つけられるところが素敵です。 ひろゆきさんとも対話ができるようになったので。「ひろゆきさんはなんでそういう言い方するんですか? なんで人を煽って喜んでるんですか?」と聞いてみたら、「実は世界一性格の悪い前田っていう同級生がいて、この前田とディベートで切磋琢磨し合って……」と教えてくれたんです。僕は会ったこともないけど、「その前田の影響なの!」 って(笑)。そんなふうにルーツを知ると、ひろゆきさんの全部を知ることはできないけど、「へー、そうなんだ」って、腑に落ちて、人間関係がより深まることはあると思います。
「もうCMのオファーは二度と来ないと思います(笑)」
――私も東出さんのように人と仲良くなりたいです。 うーん。仲良くなると言うと、ちょっと難しいんですけど、多分、無理をしないということでもあると思うんです。仲良くなろうと思って、相手がすごい横暴だったとき……例えばバレーで、相手がスパイクを打っていて、自分はずっとレシーブしながら、トスもしてって、這いずり回ってたら疲れちゃう。でも、どこかで、自分は自分だし、他人は他人だっていうことの線引き、自己の確立みたいなのができると、人にもそんなに期待しないし、自分だってたかが知れてるっていう前提で話をして、それを受け入れられなかったら、受け入れてもらえなかったら、もう諦めるっきゃない。自分は自分っていうところがしっかりしてれば、いろんな人と対等に話せるんじゃないかな。対等に話した結果、面白がってもらえるなら、それでいいかなと思います。 ――相手に悪く思われてしまう怖さはないものですか? 悪くは思われたくないけど、虚栄を張っても、自分はたかが知れてるっていう感じです。でも、それも予防線なのかな。自分が過度に傷つきたくないし、最初から弱い自分をさらけ出していたほうが、相手に何か失望されたときに、「いや、そんなもんなんです」と言うための逃げなのかもしれません。