生徒の数学苦手克服へ 福島県会津若松市教委のサポートティーチャー事業 会津大生に委嘱「楽しく指導」
福島県会津若松市教委は今年度、会津大の学生らを市立中学校・義務教育学校に派遣する「あいづっこ数学サポートティーチャー事業」を始めた。生徒と年代の近い学生が「先生」となり、親しみやすい立場で数学の成績向上に導く。 サポートティーチャーは放課後や長期休業中の学習会で数学の授業支援を担う。生徒の自主学習に付き添ったり、教員の授業をサポートしたりする。６月３０日時点で会津大生１１人、退職教員２人、地域ボランティア３人が委嘱された。すでに８校で事業を展開しており、今年度中に市内全ての中学校・義務教育学校に派遣する予定。 市教委によると、昨年度の全国学力・学習状況調査で「授業の内容がよく分かる」と回答した生徒の割合が数学は約７０％だった。国語の約８０％よりも低く、生徒が数学に苦手意識を持っていることが分かった。サポートティーチャーの派遣により、基礎内容の理解促進や、学習の不安払拭（ふっしょく）につなげる。
１０日、市内の若松一中で委嘱状交付式が行われた。寺木誠伸教育長が会津大３年の小室晴義さんに委嘱状を手渡し「子どもたちが苦手な数学を克服できるよう力を貸してほしい」とあいさつした。小室さんは「皆に数学を好きになってもらえるよう、楽しく有意義な指導を心掛ける」と語った。 交付式後、小室さんは３年生の数学の授業で教員とともに生徒の支援に当たった。 （会津版）
