「最低賃金上回る引き上げを予定」 県内企業の7割近くが回答 背景に「人手不足」 九州経済研究所調査 鹿児島
南日本放送
鹿児島県内の最低賃金は、今月5日から、953円に引き上げられました。民間の調査会社の調べで、県内企業の7割近くが今後、その最低賃金をさらに上回る水準まで引き上げると回答したことが分かりました。 これは、鹿児島銀行系の調査会社、九州経済研究所が先月、県内480社を対象に行った調査でわかったものです。 県内の最低賃金が、過去最大の56円引き上げられ、953円になりましたが、全体の7割近い、67%の企業が「最低賃金をさらに上回る水準に引き上げる」と回答したということです。 引き上げの背景について、鹿児島銀行の郡山頭取は、31日の定例会見の中で、人手不足を指摘しました。 (鹿児島銀行 郡山明久頭取)「一番大きいのは人手不足感。人手不足感と最低賃金をはじめとする賃上げの連動の具合が、調査でも表れている。賃金を上げざるを得ない」 また、今月の衆院選で政党各党が、「最低賃金1500円」を公約に掲げた点について郡山頭取は…。 (鹿児島銀行 郡山明久頭取)「鹿児島の事業所の肌感覚からすると、相当ハードルは高いと感じる。ただある程度対応していかないと、この人手不足の対応もあるので。そのバランス(の問題)かなと思う」 このように述べ、県内での早期実現は難しいとの認識を示しました。
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