「牡丹と薔薇」から20年…【小沢真珠さん(47歳)】「意地悪役に迷いがなくなったのは娘の反応がきっかけ」|美ST
“意地悪”を演じることに迷いがなくなったのは、娘が悪役に笑う姿を見て
「牡丹と薔薇」以降はバラエティ番組に出させていただく機会も格段に増えました。やっぱりドラマでのインパクトが強いのか、毎回ドラマでのセリフの言い回しや、イジメシーンの再現などを求められることも。 最初は純粋に役への感謝も込めてお応えしていたんですが、次第に「このままやり続けていてもいいのかな?」とも思うようになりました。そういうイメージが重荷になるということはなかったんですが、やっぱりドラマとバラエティは違いますからね。監督ありき、台本ありきでのあのエキセントリックさであり、バラエティだとその役回りも全部自分なので、どこまで求めていただくことにお応えできるかわからず、ためらいが出始めていたんです。そんなためらいがフッと消えたのは、娘のとある反応を見てからでした。 娘と一緒にディズニー映画を観ていて、悪い魔女が出てきて何か悪さをすると、娘が大笑いするんですよね。その時ふと気づいたんです。悪役って、エンターテインメントとして面白いんだ、って。子供の視点になった時に気持ちを切り替えることができました。そこから急にまた悪役を演じるのが楽しくなってきたんです。「そうそう、これ私の得意分野だよね!」って(笑)。 思い返せば、街で気さくに声をかけていただくようになったのも「牡丹と薔薇」に出演してから。「観てたわよ!」なんて言われて肩叩かれて、「肩叩いても大丈夫な人だ!」と驚かれたことも。隔てのないそんなやりとりも嬉しかった。だから今はなんのためらいもなく、とにかく楽しんでもらいたい一心ですね。
自分よりもまずは人のために。今の私にできることをありのままに表現したい
娘達は私が出演するテレビ番組やドラマを観てくれますが、子供達が好きな教育バラエティに私が出演すると大喜びしてくれるんです。出産を経ていただくお仕事にも変化がありましたが、娘達が喜んでくれる仕事は嬉しいですね。「頑張ってね!」なんて見送ってくれるんですよ。 若い頃は自分の殻を破り、新しい自分を表現することに執心していましたが、今はそういった欲求はありません。むしろどんどん自然体というか、ありのままの自分を表現したいと思うように。自分がやりたいようにやりたいことを追求するのではなく、今の私にできることを、求められた時に全力投球したいんです。お話が大きくなってしまうかもしれれませんが、「人のために」というのが大前提。それも子育てをしていくうえで自然に培われた考え方だと思います。