【バレー】ネーションズリーグ男子、キューバを倒し3連勝。髙橋健太郎「僕の持ち味はブロックがすべてだと思っているので、頑張りたい」関田、山本の談話も【現地取材】
バレーボールネーションズリーグ(以下、VNL)、日本男子は第1週をブラジル、リオデジャネイロ市で迎えた。予選ラウンドは1週間に4試合を3週行い、16カ国がそれぞれ12試合を戦い、上位8チームが決勝ラウンドへ進む。 アルゼンチン、セルビアと連勝した日本は、同じく2勝のキューバと対戦。パリ五輪出場権を目指し、必死のキューバの高さとパワーにどう対抗するのか。キューバは強打やブロックもあるが、ミスも多いチームだ。昨日のセルビア戦とは違う布陣で臨んだ日本だったが、適時にメンバーを交代し、マッチポイントを何度もしのぎ、3-2の逆転で勝利をつかんだ。
コートとベンチ一丸で勝ち取った勝利
日本のスタメン:小野寺、深津、宮浦、高梨、高橋健太郎、富田、山本 昨日のセルビア戦とはスタメンを変えてきた。 第1セット、互いに点を追う展開になる。リベロのナイスパスからMB高橋健太郎が決める。富田が後ろから決め、セッター深津がうまくボールを散らす。中盤、シモンの強打とロペスのエースでキューバが10-12と2点抜け出す。20点前までは、キューバの強打やクイックに押されてしまう。20点過ぎると、キューバのサーブに崩され、最後はシモンにクイックを決められ18-25で先取される。 第2セット、序盤に深津のブロック、小野寺のクイックで波に乗る。富田も3枚付かれるもブロックアウトをしっかりとり、サービスエースも取り、11-6と差を広げる。キューバのエースと思われたボールは日本が足でつないでおり、やり直しになる場面もあった。キューバもブロックやスパイクで日本へ追いつきたいが、サーブミスの連続で流れをつかめない。18-18と同点の場面で西田がサーブに入る。ここで一気に3本エースを取り、21-18とリードする。キューバのサーブミスで25-22、日本が取り返す。 第3セット、日本は終始リードされる展開になる。中盤に2枚でキューバを2本止め、ラリーやいいつなぎが出て、17-17と追いつく。小野寺のブロックとクイックで21-18と引き離す。宮浦がブロックされるも、関田はもう一度、強気に宮浦に上げ、2本目をきっちり決め23-21。最後も宮浦が決め、25-23と連取する。 第4セット、日本のレセプションが乱れたところを押し込まれ8-11と広げられる。日本はネット際の球を返せなかったり、スパイクに3枚つかれて15-21と差は広がる。終盤、西田の2本のエースで18-22とするも、ロペスが日本の3枚ブロックを破ってくる。日本のサーブがネットで19-25。セットカウント2-2でタイブレークへ。 第5セット、ロペスのスパイクにブロックについた西田が手を引っ込め、そのままボールはアウト、4-2と差をつける。甲斐の前に落ちるサーブで6-6と同点になる。10点が過ぎ、キューバに焦りがでるのか、サーブ、スパイクにミスが続く。ここで小野寺がシモンをブロックして、14-14と土壇場で追いつく。キューバに高さのあるインナーを決められるが、高橋健太郎が決め返し、17-17。キューバが強打でくれば、甲斐も打ち返す。キューバはサーブミスが続きマッチポイントが取れない。日本は最後まで集中力を切らさず、主将、山内もリリーフサーバーで入り、最後はラリーを西田が決めて、8度のマッチポイントをしのぎ22-20、セットカウント3-2でもぎとり、観客総立ちの大歓声に包まれた。オンコートインタビューの後で再びマイクを向けられた西田が歌を披露する場面もあり、体育館に足を運んだ日本ファンにとって忘れられない1日となった。 ブロックが日本の8本に対し、キューバは20本。苦しい場面でも日本が強気に向かっていった気持ちが観客にも伝わった。試合後は、プレスルームで、「すごいよ、ニッポン」、「小さい選手が大きく見えるよ」、「どこまで伸びるんだい?」、「イシカワ、ランがいなくても、まだまだ他にこんなにいるんだ、びっくりしたよ」などとたくさんの賛辞をもらい、本当に誇らしい気持ちだった。
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