「最終的に能登に戻りたい」“2次避難者”のアルバイト雇用広がる…早期の生活再建へ“柔軟な雇用”も
北陸放送
能登半島地震で被災した人の生活再建も大きな課題です。石川県内では、能登から他の地域へ2次避難している人をアルバイトで雇用する動きが広がっています。 【写真を見る】「最終的に能登に戻りたい」“2次避難者”のアルバイト雇用広がる…早期の生活再建へ“柔軟な雇用”も 髙野さん「おはようございます、よろしくお願いします」 千田社長「どうもよろしくお願いします」 能美市の化粧品メーカー・ルバンシュに8日、初めて出社したのは髙野 祐子さん43歳。輪島から金沢に2次避難していて、短期のアルバイトとして採用されました。 千田 和弘社長「短期間の勤務となりますけども、髙野さんにはルバンシュの一員としてお力添えをいただきたい」 髙野 祐子さん「短い間ですがよろしくお願いします」 輪島では夫の家業の工務店で事務職として働いていた髙野さん。8日から週5日のフルタイム勤務で、電話対応や商品の梱包を行います。 「お電話ありがとうございます、ルバンシュです」 髙野 祐子さん 「短期での採用は多分企業側にとってもメリットが少ないと思うので、短期で、ましてや被災者を対象にと言ってくださる企業はとてもありがたかった」 千田 和弘社長 「当社は通常求人は行なっていなかったが、それぞれの部署の仕事をサポートしていただくということであればうちの社員も助かるし、輪島に気持ちよく帰れるように色々なサポートができたらいいなと思っている」 現在は3人の子どもと金沢市内のアパートで暮らす髙野さん。自宅は倒壊の被害を免れましたが、今後ライフラインが復旧すると「みなし仮設」の扱いではなくなり、家賃が発生することから、金銭的な不安を抱えていました。 髙野 祐子さん 「今後子どもたちの学費だとかにも(お金が)かかってくるので、その先の見通しが立たないなかで柔軟にしてくださるのはありがたい」 髙野さんと会社を結びつけたのは、求人情報サービスを展開する「イシカワズカン」が先月末に開設した特設サイトです。 イシカワズカン・五月女 将悟さん「(2次避難者と)直接話す中で『来週のお金が欲しい』という人が一定数いるし、『最終的にはやはり能登に戻りたい』という方が多い。短期を前提として受け入れてくれる企業ですぐにでも働けるというコンセプトでできたらいいなという思いで始めた」
サイトには8日午後5時半時点で賛同した企業28社が掲載。雇用期間を柔軟にしたり、時給を高めに設定するなど、被災者に寄り添った求人を載せています。 イシカワズカン・五月女 将悟さん「社宅の貸し出しや、365日24時間どの時間からでも働けるという求人があったりとか、通常の求人と全く別のものを盛り込んでいただいている」 被災者はサイトから無料で応募でき、履歴書や職務経歴書は不要だということです。
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