苦節10年、伊藤健人がタイトル初挑戦。前回敗れた王者・里見柚己は「恥をかいた。失神させる」と倍返しを予告【Krush】
「Krush.158」(2024年2月24日、東京・後楽園ホール)の第1弾カード発表会見が12月27日、都内で開催され、2つのタイトルマッチが発表された。「Krushライト級タイトルマッチ」では王者・里見柚己(team NOVA)に伊藤健人(K-1ジム蒲田チームアスラ)が挑戦する。 里見は今年1月に当時、王者だった大沢文也に挑戦するもダウンを奪われたうえで判定負け。しかし後日、このダウンの際の大沢の攻撃が里見の蹴り足をつかんだ際に行われたものと認定され、ダウンを取り消しノーコンテストとなった。そして6月に再戦が行われ2-0の判定で勝利を収め、晴れて王座を獲得した。その勢いを駆って、9月には新生K-1の第2章幕開けの大会となる「ReBOOT~K-1 ReBIRTH~」に参戦し伊藤と対戦するも2RでKO負けを喫している。今回はその伊藤を迎えての初防衛戦となる。 伊藤は2014年にデビューを果たし、同年11月のK-1新生旗揚げ戦ではプレリミナリーファイトの第1試合に出場。その後もKrushを主戦場に戦うもスーパー・フェザー級では成績が安定せず、負けが込む時期もあったが、2022年にライト級に階級を上げるとそこから戦いぶりが安定。3連勝で前回、里見と対戦のチャンスをつかむとKO勝ちを収め、デビュー10年にして初の王座挑戦を手繰り寄せた。
伊藤は「ちょうど2月でデビューから10年ぴったりなんです。10年目の2月でタイトル戦が来たということも因縁を感じたし、この10年でいろいろ苦労も苦しい思いもしてきた。たくさんの方に迷惑もかけてきたので、お世話になっている方の思いも含めて、この試合に必ず勝って、ベルトは必ず巻きます」と苦節10年でつかんだチャンスにかける思いを口にした。 一方、里見は「9月に地元の横浜で伊藤選手に思い切り倒されて、恥をかいた。本当は年内のうちに借りを返したかったが、ケガなどが重なって2月のタイミングになってしまったが、来年の2月は横浜でやられた倍返しではないが、Krushのリングで失神させようと思っている」とリベンジに燃える。 前回の対戦を経ての相手の印象を問われた際には、伊藤が「自分が見ているのはKrushのベルトだけなので、今、里見選手に思うことはなにもない。作戦とかはなにもなく、全身全霊ですべてをぶつけるだけ。相手がどうこうより自分を出す」と語ると、里見は「ああいうパンチで倒されているのでああいうのには気を付けないといけない。自分がカウンターを合わせに行ったところを予想してないところからパンチが来て、ひっくり返った。今度は自分が思い切りいこうと思っている。いろいろな人に見てもらって対策している。9月も1Rは想定内の動きができていた。今回もしっかり仕上げてやるので、特にこれを意識するというのはなくて、倒せる攻撃を練習している」と対照的な言葉が並んだ。