虎のソナタ 6・25は「サザン」「天覧試合」の日 そして年1度の倉敷、電波も打線もつながらない
「もちろん、不問でしたけどね。で、そのときに半馬身差の2着で陣営が心底悔しがっていたフェノーメノが、翌年の天皇賞・春を制するんですよ。天皇賞というレースの格や重みを感じたので、それも合わせて印象に残っています。それを分かっていたら、馬券、取れたなあ…って」
いつの間にか川端のグチが始まったところに、倉敷マスカットスタジアムで取材中の虎番、中屋友那からの電話だ。
「開場から1時間たっても球場の外に列ができているくらい、盛り上がっていますよ。高知の小学校時代の友人数人がいまはこっちに住んでいるんですが、彼らも試合を楽しみにしていました」
年に一度の阪神戦だ。待ちに待っていた倉敷のファンの高揚感はよく分かる。ただ中屋は「電波がなかなかつながらないんですよ…」と浮かない顔だ。何だか不吉な予感がする報告だったが、虎打線は安打が出ても、つながらない。たまには序盤からスカッとする試合が見たいなあ。