ジャガイモの栄養素をとるには丸ごと電子レンジ調理がベター
農家の妻であり、管理栄養士でもある五月女めぐみさんが、野菜の栄養素などを解説し、それらを効率よくとるのにぴったりな簡単&おいしい料理を提案する『やさいの時間』の連載「野菜好きのための栄養学」。最終回は、2・3月号のジャガイモ特集に関連して、ジャガイモの栄養素と料理のポイントについて教えてもらいました。 * * * 「ジャガイモは水洗いしたらそのまま電子レンジで加熱し、皮つきのまま料理します」 その理由は複数あります。ジャガイモには、骨の形成に関わるビタミンCと、高血圧を防ぐ効果があるとされるカリウムが含まれています。水溶性のカリウムはゆでると溶け出しやすく、その皮には、脂肪を消費しやすくする働きがあるクロロゲン酸が含まれています。 「ジャガイモの栄養素を効率よくとるためにも皮ごと電子レンジ調理が最適だと思います」 今回はめぐみさんに、電子レンジで丸ごと加熱したジャガイモと、皮つきのまません切りにしたものを揚げ焼きにする「ハッシュドポテト」を作ってもらいました。 「この料理にチーズとしらすを入れます。チーズにはカルシウム、しらすにはカルシウムと、その吸収を高めるビタミンDが含まれています。2つの食材をジャガイモ料理に合わせることで丈夫な骨を作る手助けをします」
ジャガイモのここがスゴイ
●皮膚や骨の健康を維持するとされるコラーゲン。ジャガイモには、コラーゲンを作るのに不可欠なビタミンCが含まれている ●高血圧を防ぐ働きがあるとされるカリウム(ミネラルの一種)を含む ●ジャガイモの皮は、脂肪を消費しやすくするなどの効果が期待できるクロロゲン酸(ポリフェノールの一種)を含んでいる 五月女めぐみ(さおとめ・めぐみ) 千葉県印西市で、化学肥料・化学農薬不使用の農業に取り組む夫の知弘さんをサポートしながら、収穫した野菜をピクルスやソースなどに加工・販売する体験型農園&加工所「Inzai Kitchen」を運営している。 『やさいの時間』2024年2・3月号「野菜好きのための栄養学」最終回 キャベツ&ジャガイモより