ランドセル商戦ピークへ、今年の人気色・トレンドは? 「くすみカラー」「軽さ」に注目集まる
今年もランドセル商戦の時期がやってきた。ランドセルの購入時期は少しずつ早まり、今のピークは小学校入学前年の5月だ。 「ラン活」に出かける人も多いであろうゴールデンウィーク前に、各社に人気色や選び方のコツを聞いた。(小西和香、松沢佳苗) 【ランキング】2024年度入学のランドセル人気色は?5位は意外にも男女同じ色
「ふんわり」「くすみ」カラーに注目集まる
長野市の「ながの東急百貨店」ではランドセル売り場に2025年春新入学向けの約250点を展示中。週末を中心にメーカーごとの特別販売会も行う。 最近のトレンドは「ふんわりとした色合い」だ。女児から人気の紫色も、鮮やかな紫よりも淡い色が好まれるようになっている。男児には黒が根強いが、濃緑や青も人気だ。
かばんメーカー「ナース鞄工(ほうこう)」(東京)でも、女児の人気色は紫。彩度の低い「くすみカラー」も注目されているという。男児には黒系統が人気だが、ここ数年でシルバーやゴールドなどの色にも関心が集まってきたという。
日本鞄協会ランドセル工業会が2024年度に小学校に進学した子どもたちの親1500人を対象にして行った調査では、男児は黒が51.4%で1番人気。2位以下は紺(17.5%)、青(13.3%)、グリーン(4.7%)と続く。女児の1番人気は紫・薄紫で28.5%。2位以下は桃(21.0%)、水色(16.8%)、赤(10.6%)が続いた。2025年度入学用でも似たトレンドが続いているとみられる。
選択は多様化、「好き」を優先の流れ
選択の多様化も進んでいる。 「土屋鞄製造所」(東京)では、客のおよそ8割がかつての定番色「赤」「黒」以外を選ぶ。全体で最も人気が高い色は青・ネイビーで、男児に人気なのは黒だが分散傾向だ。「女の子用」といったイメージがあったパステルカラーやくすみカラーをえらぶ男児は増えつつあり、逆にネイビーなどを選ぶ女児も増加しているという。
広報担当・高橋夏生さんは、「世の中全体で『好きなものを選んでいいんだよ』という流れになっていると感じます」と話す。検討中に親が「この色もいいんじゃない?」などと子どもに伝える姿はあるものの、「背負うのはあなただから」と子どもの意見を尊重する人が増えている印象があるという。