原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の文献調査を求める請願が25日、佐賀県の玄海町議会の委員会で採択されました。 【写真で見る】佐賀県玄海町長「最終判断はGW明けに」　核のごみ文献調査 ■文献調査の応募求める請願を採択 25日午前10時から開かれた玄海町議会の原子力対策特別委員会では、原発から出るいわゆる「核のごみ」の最終処分場に関する請願が審議されました。 この請願は、最終処分場選定の第一段階となる文献調査に応募するよう玄海町の3つの商工団体が町に求めているものです。 ■反対する市民団体は抗議活動 委員会審議の前には原発に反対する市民団体が請願を採択しないように求めて抗議活動を行いました。 ■賛成6　反対3　議員は 委員会では、賛成6、反対3の、賛成多数で請願が採択されました。 賛成　上田利治議長「文献調査に応募したからと言って、即最終処分場建設につながるものではないと思っているし、17日のエネルギー庁の説明の中でもそう説明をうけました。」 反対　前川和民議員「まだ町民の方がこのことをほとんど知らないうちにこういう風な決め方をするのはわたしは非常に問題があると思っています。玄海町の将来に関わることなので、慎重に審議をして望むべきだったのではないかと思っています。」 ■町長「連休以降に判断」 25日の採択を受けて、玄海町の脇山伸太郎町長は文献調査に応募するかどうか連休以降に判断する考えを示しました。 脇山町長「住民がある程度理解されたところで、わたしも最終的な判断をしなければならない。ゴールデンウィーク明けにならないと私の決断は難しいのではないかなと思っています。」 ■佐賀県知事は26日会見 一方、佐賀県の山口祥義知事は、26日に会見するとしています。 ■2市民団体が反対の要望書 25日の委員会の後、原発に反対する2つの市民団体が連名で文献調査に反対する要望書を玄海町に提出しました。 ■本会議でも採択の見通し 玄海町議会は、26日の本会議で委員会採決の通り、請願を採択する見込みです。 原発が立地する自治体で文献調査を求める請願が採択されたのは初めてです。