善光寺ゆかりの湯福神社で24年ぶり御柱大祭 ミニサイズの神木を引き回す
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善光寺を守る4つの神社が6年ごとの持ち回りでそれぞれ24年ぶりに催す御柱祭のうち、湯福(ゆぶく)神社の御柱大祭が10日、長野市内でありました。長さ8メートルの御柱を氏子らが引いて町内を回り、神社の境内に御柱を立てて祭りの無事を祝いました。 もう一つの“小さな御柱祭” 長野各地で繰り広げられる「小宮祭」
車輪も付けて街中を「安全運転」
今年全国の注目を浴びた諏訪大社の勇壮な御柱と対照的な地域のミニ御柱祭。長野県各地で「もう一つの御柱祭」として繰り広げられています。 この日は午前8時過ぎから2本の御柱が順次二手に分かれて氏子らとともに出発。祭礼で用いる伝統の飾り物やお囃子(おはやし)、木やりのグループを前後に、神職が馬上でゆっくり行列を導きました。法被姿の小さな子どもからお年寄りまで、善光寺周辺の氏子ら多数が参加しました。
急な坂を巨大な御柱が滑り落ちていく諏訪大社の御柱とは趣を変えて、こちらの御柱はミニサイズ。車輪も付けて街の中をゆっくり回り、幼児を連れた家族連れも楽しそう。住宅街の路地を声を掛け合いながら「安全運転」で回り、家々から顔を出した人々の祝福を受けていました。 一巡して湯福神社に着いた御柱は午後2時過ぎから神社の両脇の深い穴に立てられ、氏子らが記念写真を撮って祭りを終えました。
善光寺をめぐる御柱祭は、諏訪大社とのゆかりも指摘されている湯福神社(長野市箱清水)、妻科神社(同妻科)、武井神社(同東町)の善光寺三社に加えて通称・城山県社の健御名方富命彦神別(たけみなかたとみのみことひこかみわけ)神社(同箱清水)の4社で順番に行われています。 諏訪地方でも諏訪大社の御柱祭に続いて大小さまざまな神社で10月にかけて御柱祭が行われます。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説