「交渉決裂」とロシア系ハッカー KADOKAWA障害、再攻撃も
出版大手KADOKAWAが大規模なサイバー攻撃により、システム障害や個人情報漏えいの被害を受けた問題で、犯行声明を出したロシア系ハッカー犯罪集団が27日までに共同通信の取材に応じ、「交渉は決裂した」と主張した。「KADOKAWAに800万ドル(約11億円)を要求したが、支払いに応じなかった」とコメントした。 KADOKAWAの情報システムに対し、現在も侵入経路を確保しているとほのめかした。「復旧した後も、同じ問題に繰り返し直面するだろう」と再攻撃を予告した。 セキュリティー企業、トレンドマイクロの岡本勝之氏は「虚言かもしれないが、最悪の事態に備えてシステムの再点検が必要だ」と指摘。KADOKAWAは「警察捜査中の事案で、コメントできない」としている。 ブラックスーツは2023年に活動を開始。身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」を使ってデータを盗み、システムを暗号化して使用できなくするハッカー犯罪集団だ。岡本氏は「計画から侵入までメンバーだけで実行し、金を払うまで執念深く攻撃を続ける」と分析している。