ビットコインは地政学的リスクの避難先ではないが、押し目買いすべき:スタンダードチャータード
現在進行中の中東での紛争に関連する地政学的リスクは、ビットコイン(BTC)価格の重荷となり、週末までに6万ドル(約870万円、1ドル145円換算)を下回る可能性が高いが、それでも押し目買いすべきだと、投資銀行スタンダードチャータード(Standard Chartered)が3日にメールでコメントした。 このレポートは、ビットコインは地政学的リスクに対する安全な避難先ではないとしている。 スタンダードチャータードのデジタル資産研究担当グローバル責任者であるジェフ・ケンドリック(Geoff Kendrick)氏は、「金は地政学的ヘッジだ」とした上で、「ビットコインは銀行の破綻やドル離れ・アメリカ国債の問題などの伝統的金融(TradFi)の問題に対するヘッジだ」と述べた。 同行は、地政学的懸念でビットコイン価格が押し下げられると同時に、11月のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が勝利することに対する賭けが増えており、「これがビットコインの選挙後の見通しを改善する」と指摘した。 オプション市場の活動もこの見方を支持しており、12月満期のビットコイン8万ドルの未決済建玉がここ数日で急増したとレポートは指摘した。 ビットゲット・リサーチ(Bitget Research)も同様に前向きな見方をしている。チーフアナリストのライアン・リー(Ryan Lee)氏はメールで、「全般的な下落トレンドにもかかわらず、機関投資家は日々マイニングされる量と同等かそれ以上の割合でデジタル資産の購入を続けている」と述べた。 ビットコインは本記事公開時点で約6万500ドルで取引されており、この日は約0.4%下落した。一方、暗号資産市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)は5.5%下落した。 |翻訳・編集:林理南|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Not a Safe Haven From Geopolitical Risks, but Still Buy the Dip: Standard Chartered
CoinDesk Japan 編集部