【Cycle*2024 リエージュ~バストーニュ~リエージュ ファム:プレビュー】春の伝統レースのフィナーレを飾る152.9kmの女子レース、強く美しい戦いを待ちわびる
現存する大会で最古の歴史を誇るリエージュ~バストーニュ~リエージュ(ベルギー)の女子レース、リエージュ~バストーニュ~リエージュ ファムが4月21日に距離152.9kmで開催される。2017年に女子部門が始まった大会は2024年で8回目となる。 距離254.5kmで争われる男子レースの復路部分、つまりバストーニュをスタートして同じ丘陵地を走ってリエージュにゴールする。だったら「バストーニュ~リエージュ」だろ!と指摘したくなるが、この大会の勝負どころは男子レースの後半部分であり、美しい牧歌的風景に加えて女子ロードならではの華やかさが加わる。もう一つのリエージュ~バストーニュ~リエージュなのである。
リエージュはベルギーで5番目に大きな都市で、2004年と2012年にはツール・ド・フランスのグランデパール(開幕地)ともなった。オランダ語ではLuik(ルク)と表記されるのだが、そうとは知らなかった2004年、パリからこのツール・ド・フランス開幕地に向かっていて途方に暮れたことがある。高速道路で「リエージュ」の標識を頼りに走っていたのだが、目的地が近くなるといきなり「リエージュ」の文字が消えたのだ。結局、地元で呼ばれる「Luik」の文字に置き換わっていただけなのだが、そんな経験もあって、2023年の開幕地を目指すルートで、サンセバスティアンがバスク語のドノスティアになっても、ヴィトリアがガスティスになっても慌てることはなかった。 リエージュは北海、ドイツ、フランスなどとの物流の十字路で、多彩な食文化も魅力。その文化や伝統はその中でもフランスの影響を色濃く受けている。言語はもちろんフランス語。自転車レースもしかり。リエージュ~バストーニュ~リエージュはツール・ド・フランスの主催社A.S.O.が早くから運営する姉妹大会になった。フランス人にとってここは陸続きの町で、アウェーという雰囲気がないことも特徴だ。
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