パワハラ問題 佐世保実業学園の理事長が退任 「学園混乱」で引責
女性理事長による教職員へのパワーハラスメント問題が浮上した長崎県佐世保市の「学校法人佐世保実業学園」の臨時理事会が19日、同市内で開かれ、女性理事長が責任をとり理事長を退任し、理事も辞任した。 同法人は、「前理事長は(パワハラに関する報道で)学園に混乱を生じさせ、生徒に動揺が起きたことの責任をとった」としている。関係者によると、理事長からパワハラと疑われる行為をしたことに対する謝罪はなかったという。 理事長退任を受け、佐世保実業高の保護者でつくる育友会会長は「(退任は)当然の判断。次の理事長には現場の声をきちんと聞いて、教育者として子どもたちの健やかな人間形成に資する学校運営をしてほしい」と話した。同学園教職員組合のメンバーは「退任は学校が良い方向に進むきっかけになる。今後、福利厚生の改善などで人手不足を解消し、働きやすい環境づくりに注力してほしい」と話した。 校長は「一日も早い事態の沈静化と、何より生徒が動揺することなく普段の生活に戻れるよう尽力する」と話した。当面の間、名誉理事長の田中信孝氏が理事長代行を担う。