「手遅れになる前に…」ドジャースが“MLB最強ではない”3つの理由を現地記者が解説! 「弱点を克服できるかどうか」
ドジャースは現地時間6月4日(日本時間5日)から敵地でパイレーツとの3連戦を戦う。現在38勝23敗、勝率.623の成績でナ・リーグ西地区の首位を走っているが、そのドジャースはなぜ、野球界最高の成績を残せていないのかという疑問を、現地の記者が解説した。 【画像】クールな大谷翔平と笑顔の山本由伸!ジャージ姿もカッコいい 米メディア『FOX SPORTS』のディーシャ・トーサー記者は『ドジャースが野球界で最強ではない3つの理由』という記事の中で、今季ドジャースよりも勝率の高い4チームを挙げている。 その4チームとは、ナ・リーグ東地区首位のフィリーズ(41勝19敗・勝率683)、ア・リーグ東地区首位のヤンキース(42勝19敗・勝率689)、ア・リーグ中地区首位のガーディアンズ(39勝20敗・勝率661)、ア・リーグ東地区2位のオリオールズ(37勝20敗・勝率649)で、いずれも現地時間3日の試合前時点で、ドジャースよりも好成績を収めている。 同記者は、韓国で開幕戦を迎えたドジャースは「チームの不安定な遠征スケジュールの影響を受けてきた可能性がある」としているが、「野球のカレンダーはドジャースがコントロールできるものではない」とし、ドジャースが「野球界最高のチームになれていない3つの主な理由」を示している。 1つ目として、6番から9番までの下位打線が力を発揮できていないことを挙げている。上位打線のムーキー・ベッツ、大谷、フレディ・フリーマン、ウィル・スミスは「野球界屈指の打者だが、ここはNBAではない。この4人だけで攻撃を担えるのか疑問に思うのも無理はない」と説明している。 ドジャースの打順6番から9番までの打者を合わせると、打率は.206でMLB全体で27位の成績だという。出塁率.268(27位)、長打率は.346(24位)、OPSは.595(26位)で、得点圏打率は.223(20位)となっている。特に「外野手がまったく活躍していない」と提示した。 2つ目が得点圏打率で、「ドジャースは2018年以降、RISP(得点圏打率)でのOPSでトップ5から外れたことはないが、2024年シーズンの3分の1を過ぎた時点でその水準を大きく下回っている。ドジャースのRISPでのOPS.729と打率.252は、それぞれメジャーで15位と16位である」と、チャンスで効果的な1本が出ていないことを挙げた。 3つ目はリリーフ陣。ドジャースのリリーフ陣は今季25本のホームランを許していて、これはナ・リーグで3番目に多いという。 「ドジャースが相手に先制されたときの勝率は10勝20敗(勝率.333)で、これはMLBで14位タイだ。逆に、先制したときの勝率は28勝3敗(勝率.903)で、これはメジャーリーグ最高の勝率だ」と示した。「しかし、これもまた不安定なブルペンのせいで、2点以下しか点数が取れなかったときの勝率は1勝12敗(勝率.077)だ」と、不安定なリリーフ陣を課題に挙げた。 ただ、同記者は、これら3つの理由を踏まえても「ドジャースはほぼすべての分野で非常に優れており、大きな崩壊がない限り、12年連続でプレーオフに進出するだろう」と分析した。 しかし「10月までどれだけ勝ち進むことができるかは、これらの弱点のいくつかを克服できるかどうかに大きく左右されるだろう」とし、「手遅れになる前に、痛いところを直さなければならない」と述べている。 今季、大谷と山本由伸を迎えて大型補強を敢行したドジャースにとって、ワールドシリーズ制覇を目指す上ではクリアしておくべき課題といえるかもしれない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]