目を潤ませ「いろんな感情が…」DeNA・度会隆輝が球団新人初の満弾…14打席無安打で初8番降格も復活猛打
◆JERA セ・リーグ DeNA7―2巨人(26日・横浜) プロ3度目のお立ち台には目を潤ませながら上がった。DeNA・度会隆輝外野手(21)は「いろんな感情がこみ上げてしまいました」と、あふれ出そうなものをこらえた。 また球団史に名を残した。逆転した後、3―2の8回2死満塁。高梨の甘いスライダーを完璧に捉えた。伸びに伸びた打球は青く染まった右翼席へ飛び込んだ。球団初の新人の満塁弾に「めちゃくちゃうれしかったです」。ベンチに戻ると、待ち構えていた兄貴分の京田と熱い抱擁を交わした。 9回の右翼守備に就く際にも目を潤ませながらも何度もライトスタンドのファンへ頭を下げた。「男たるもの、泣いてはいけないので」と、試合後に笑顔が戻った。 開幕から2試合で2本塁打を含む5安打をマークしたものの、プロの壁に当たり打率は2割すれすれまで落ち込んでいた。開幕から全21試合で「1番」に座っていたがこの日、初の「8番」に降格。その試合で即3安打4打点と大暴れだ。 試合前まで14打席連続無安打。陽気な男もさすがに落ち込んでいたが、ロッカーでは戸柱や京田ら先輩が声をかけてくれた。24日の阪神戦(横浜)後には三浦監督から「誰もが通る道。いいスタートを切ったからマークされるのは当然。研究してその上を行けばいい。その繰り返しだよ」と背中を押され「今日のヒットもホームランも自分のおかげじゃない。周りの方の言葉、アドバイスのおかげ。これ以上いいチームはないくらい、いい人しかいない」と、平常心を取り戻した。 試合後、ベンチですぐさま打席での考えなどをノートに書き込む姿があった。「明日もあさっても試合が続くので全力プレーで頑張りたい」。横浜の希望の星が大きな一発で輝きを取り戻した。(内藤 菜月) ◆記録メモ ルーキーの度会(D)が満塁本塁打。新人の満塁本塁打は、昨年8月9日広島戦の北村恵吾(ヤ)以来、61人目62本目。セ22人目23本目(パ29人29本、1リーグ10人10本)。球団では初めてになる。
報知新聞社