6年ぶりとなる東京ドーム公演を開催したSHINee（左から）テミン、ミンホ、キー　撮影：石井亜希（田中聖太郎写真事務所）

　韓国のグループ・SHINee（シャイニー）が24・25日の両日、6年ぶりとなる東京ドーム公演『SHINee WORLD VI［PERFECT ILLUMINATION］JAPAN FINAL LIVE in TOKYO DOME』を開催した。 【写真】6年ぶりとなる東京ドームでSHINeeが圧巻パフォーマンス 　昨年9～11月にかけて4都市を巡ったアリーナツアー『SHINee WORLD VI ［PERFECT ILLUMINATION］』の集大成となる本公演は、2015年の東京ドーム初公演からこれまでの歩みをたどるような側面も。SHINeeにとって東京ドームが特別な場所であることを改めて感じられるライブともなった。 　オープニングは「Clue＋Sherlock（Japanese ver.）」のオリジナル音源を使った映像で観客のボルテージを高めると、KEY、MINHO、TAEMINがメインステージに据えられた巨大ビジョンの間から登場。白をベースにゴールドの刺繍が施された煌びやかな衣装をまとった3人が大歓声に迎えられ、大勢のダンサーを率いながら勢いのあるパフォーマンスを繰り広げた。 　KEYが「東京ドーム！もっと盛り上げて」と叫ぶと、2曲目「Picasso」へ。ここからは前回のアリーナツアーでは披露していなかった楽曲を続々と投入する。TAEMINの「一瞬で」という歌い出しから歓声が上がり、割れんばかりの“SHINeeコール”が沸き起こった「Stranger」や、日本オリジナル楽曲で、久々の披露となる「君のせいで」「Get The Treasure」などで魅了する。 　MINHOが「東京ドーム！ただいまー」とあいさつすると、観客からは「おかえり」の大合唱。KEYは6年ぶりの東京ドーム公演であることを伝えつつ「また会うことができました」と笑顔。TAEMINは初日公演を振り返り、メンバーがステージ上で涙を見せる場面もあったと明かし、「東京ドーム公演を目指していた。会いたかった瞬間でした」と特別な想いがこみあげてきたことを明かした。 　中盤では、アリーナツアーで中核を成していた楽曲を随所に変化をつけて披露。「Good Evening」は日本語バージョンで歌い、ムービングステージの上では、バランスが必要な椅子を使ったパフォーマンスで魅せる。「HARD」は新たにロック調のアレンジを加えた。 　さらに、これまでのセットリストの合間に「LUCIFER」「Dazzling Girl（1日目は「LUCKY STAR」）」といった人気曲も追加。「LUCIFER」では、TAEMINの美しく力強いロングトーンを響かせ、「Dazzling Girl」はトロッコに乗りながら観客と一緒になって歌った。 　エレガントな衣装に着替えた3人は「Replay -君は僕のeverything-」「Love Like Oxygen」を日本語で歌唱。アリーナツアーでも後半は歌を聴かせるバラードセクションとなっていたが、主旨はそのままにセットリストを変更。前半に続き、これまでのSHINeeのライブの名場面を彩った日本オリジナル楽曲を中心に披露していく。 　ダンスナンバー「Your Number」はテンポを落としたアレンジで、最後にKEYが「Can I get your number？」と観客にささやく一幕も。「Keeping love again」は観客と共に歌い、「Fire」は一緒に手を振りながら、「Diamond Sky」は一緒に指で作ったダイヤモンドを捧げながら、歌に込められた想いを分かち合った。 　本編ラストの「LOVE」では、TAEMINが手をそっと胸に置き、穏やかに歌い始める。ムービングステージに乗ってバックステージからメインステージに移動しながら、メンバーが丁寧に歌を紡いでいくと、KEYの頬には涙がこぼれ落ちた。 　東京ドームがSHINeeカラーのパールアクアグリーンに染まる中、アンコールの代わりに「君がいる世界」の大合唱が沸き起こった。前回のアリーナツアーでTAEMINが「歌ってほしい」とお願いしていた曲で、その願いを観客がかなえた。歌い終えるとすかさず「SHINee」「FU～FU～」と繰り返す、SHINeeのライブではお決まりのコールが始まった。 　その声に応えて戻ってきたメンバーは、フロートに乗って登場。「SUPERSTAR」「Runaway」「The Feeling」を歌いながら、たっぷりと時間をかけて東京ドームを1周する。客席にフリスビーを投げ入れたり、メンバー同士でふざけ合ったりしながら、満面の笑みを振りまいた。 　続けてKEYが「SHINeeにとって特別な意味のある曲」と紹介すると「Colors Of The Season」へ。前回のドーム公演では1曲目に歌った曲で、パートごとにメンバーカラーに光るペンライトの演出でメンバーと観客の涙腺をゆるませた。 　ラストナンバーは「1000年、ずっとそばにいて…」。愛を伝えることに「もしも千年掛かったとして　ずっと僕のそばにいて」というメッセージを受け止めた観客は、プラカードを使ったサプライズでお返し。客席に「SHAWOL▽SHINee」（SHAWOL＝SHINeeファン　▽＝ハート）の文字が浮かび上がるとMINHOは顔を手で覆って涙を流し、KEYは泣き笑い。TAEMINは必死に涙をこらえていた。 　最後にメンバーがそれぞれファンにメッセージ。 TAEMIN「皆さんからの愛を、皆さんの大切な瞬間をもらってうれしいです。これから歩いていくSHINeeを見守ってください。これからもお世話になります！よろしくお願いします！」 MINHO「SHINeeは今からスタートです！いつまでも永遠に応援よろしくお願いします」 KEY「昔の曲を懐かしいと思って歌う日が来るのかな？と思っていたのですが、それが美しい事実になってうれしいです。これからもよろしくお願いします」 　そう伝えて笑顔でステージを後にした。3月15日には、デビュー15周年を記念して製作されたコンサート映画『MY SHINee WORLD』が公開される。