槍を回し傘を掲げる伝統の大名行列 ゆかりの名城前で披露
飯田市に伝わる「大名行列」が11日、兵庫県姫路市の世界遺産「姫路城」周辺で開催中の「姫路お城まつり」で披露された。参加した飯田市の「本町三丁目大名行列」保存会のメンバーら約40人のうち、「奴(やっこ)」役の30人が姫路藩などから受け継いだとされる傘や槍(やり)などを手に演技した。 【写真】飯田の大名行列 再び姫路へ出張「沿道の応援あり楽しめた」
大名行列は、姫路城に向かう大手前通りと天守を望む三の丸広場で披露。「エーハリーワサートーナー」といった独特のかけ声に合わせ、長さ約4メートルの槍を掲げたり、大型の槍を回したりしながらゆっくりと進んだ。保存会の福沢勝会長(74)が行列の歴史や姫路とのゆかりについて、見守る観光客らに紹介した。
保存会の参加は、行列の再現に取り組む姫路市の招待で訪れた昨年5月に続き2回目。先頭の「化粧傘」役を務めた遠山東太郎さん(51)は、城を背に演技をした前回と異なり、天守に向かって進んだため、「すごい所でやっていると実感できた。沿道の応援もあり楽しめた」と笑顔を見せた。
保存会から直接指導を受けた姫路市職員や市内の会社の従業員計12人も演技に初めて参加。女性で唯一参加した藤崎文香さん(71)は「めったにない機会だと思い精いっぱい演技した。練習で飯田の知り合いもできた。飯田で見てみたい」と話していた。