地域の若者と知事が対話 将来のまちづくりテーマに【長野県】
阿部守一長野県知事と飯田下伊那地域の若者が地域の将来について語り合う対話集会が3日、飯田市松尾代田の飯田短期大学で開かれた。地元の高校生や専門学生、子育て世代ら約30人が参加し、地域の未来像について知事と意見を交わした。 「HOPE2050 若者との県民対話」と題して県内各地で開いている集会で、今回は39歳以下を対象に参加を募った。 参加者は6グループに分かれ、「2050年、あなたが住みたい街は」「豊かさを残しつつ街を持続させるには」のテーマで討論。グループごとに意見をまとめて発表し、阿部知事に具体的な要望や提案を伝えた。 住みたい街のテーマでは、若者が楽しめる娯楽施設がほしい―との意見が多く挙がったほか、高齢者が車を運転しなくても不便のない交通サービスの充実を求める声や、子育て支援の拡充を求める声もあった。 学生の一人は「アパレル業界に就職したいと思ってもこの地域には働く場がないので都会に出ざるを得なくなる」として「いろいろな業種の働く場がほしい」と訴えた。 阿部知事はコロナ禍でのリモートワーク普及で働き方や働く場所の自由度が高まっているとし「そういった新しい働き方を加速させていきたい」と応えた。 街の持続のテーマでは、まちづくりでのデジタル技術活用の意見があり、ITやAIに強い人材を育成できる教育の推進、高等教育機関の誘致を要望した。 閉会のあいさつで阿部知事は「交通や働く場など今回もらった意見を県政に生かし、より良い長野県をつくっていきたい」と話した。