山口東京理科大 薬剤師合格率が全国2位【山陽小野田】
今春行われた薬剤師国家試験で、山口東京理科大の合格率は94・06%となり、薬学部を持つ全国74大学の中で2位となった。同大薬学部は2018年度に開設され、今春は1期生の102人が卒業。うち101人が受験し95人が合格した。合格率の1位は名城大(愛知県)の95・63%だった。 第109回薬剤師国家試験は2月17、18日に1万3585人が受験して行われ、厚生労働省が今月19日に合格発表した。合格者数は9296人、合格率は前年より0・57㌽低い68・43%だった。男女別では男性64・92%、女性70・59%。大学区分別では国立(14大学)83・85%、公立(4大学)85・68%、私立(56大学)67・11%だった。 大学別合格率のトップ10は名城大、山口東京理科大に続いて金沢大(石川県)93・33%、広島大90・38%、北海道大90・32%、東京大89・47%、千葉大89・36%、名古屋市立大87・69%、国際医療福祉大(栃木県)86・13%、武蔵野大(東京都)85・71%。 山口東京理科大薬学部1期生の就職先は病院、薬局の薬剤師が78%を占めた。製薬会社などの企業4人、行政1人、大学院などへの進学8人という内訳。県内に就職する卒業生は2割弱の18人にとどまった。 武田健薬学部長は「学生の頑張りを評価したい。加えて6年間、支えてくれた教職員、実習などで支援してもらった薬剤師会、企業、市や県といったトータルでの教育成果。県内就職の推進についても関係機関と仕組みづくりを考えていきたい」と話した。 厚労省の「医師・歯科医師・薬剤師調査」によると、35歳未満の薬剤師数は1998年に全国で7万5091人だったが、2020年は8万2715人と10・2%増えた。県内では856人から645人と24・6%減っており、県薬務課は「高齢化の進展による医療ニーズが拡大する中で、若手の薬剤師確保が課題となっている」とした。