広島県の平和発信サイトに不正アクセス 個人情報約3900件流出か
広島県が管理するウェブサイト「国際平和拠点ひろしま」が不正アクセスを受けた問題で、県は8日、個人や企業、団体など計3858件の名前やメールアドレス、登録パスワードなどの個人情報が抜き取られた可能性があると発表した。サイト上のデータも抜き取られ、多くを復元できない可能性もある。 サイトは2019年10月に開設。原爆被害や復興の歩み、核兵器廃絶運動に関する文章や平和関係のイベント情報、インタビューなどを掲載し、年々内容を拡充していた。会員登録すると、被爆証言の検索やアーカイブ資料の閲覧ができた。 不正アクセスは昨年12月30日に発覚。サイトの内容が書き換えられ、データが抜き取られた。これまでに2回、計4人分の登録者の名前やメールアドレスなどが記載された不審なメールが、多くの登録者に送られている。 県は同日時点で確認できた登録者約3750人に注意喚起のメールを送った。さらに1月8日、追加で連絡先がわかった登録者も含め計3858件の個人や団体に、パスワード流出の可能性が高いことをメールで伝えたという。 サイト復旧のめどは立っていないといい、県は県警に相談し、原因を調べている。(柳川迅)
朝日新聞社