キャセイのA350、15機にエンジン不具合 追加欠航も
キャセイパシフィック航空(CPA/CX)は現地時間9月3日、エンジン部品の不具合により検査を進めているエアバスA350型機について、部品交換が必要な15機を特定したと発表した。対象機は運航許可が出るまでは運航停止となり、7日までに運航を再開する見込み。この影響で新たに5日までの16便に追加欠航が決まったが、現在のところ追加分による日本路線への影響はない見通し。 【写真】キャセイのA350-1000に搭載するトレントXWB-97 エンジン部品の不具合は、2日未明に運航した香港発チューリッヒ行きCX383便(A350-1000、登録記号B-LXI)で発生。同便は出発後に香港へ戻った。引き返しを受け、機体を製造するエアバスと、エンジンTrent XWB(トレントXWB)を製造する英ロールス・ロイス、規制当局へトラブルを報告し、48機あるA350の機材全体の検査を自主的に始め、部品交換が必要な15機を特定した。このうち3機は修理が完了し、残り12機も修理を進めている。 A350の検査を受け、5日までの16便に追加欠航が発生。対象は香港発着のバンコク、北京、上海、クアラルンプール、高雄、マニラ、ソウルの各路線で、近・中距離路線で欠航が発生する。長距離路線への影響はなく、追加による日本路線への影響もない見通し。7日までの欠航は、5日の香港時間午後2時(日本時間午後3時)までに詳細を公表する。 同型機を運航する日本航空(JAL/JL、9201)は、保有するA350-1000の自主点検を開始。受領済み5機のうち3機の検査を終え、異常がないことを確認した。残り2機も4日中に点検を終える。また、国内線機材でエンジンが異なるA350-900も自主点検の対象に加え、検査を進めている。
Yusuke KOHASE