道立江差高看 自殺した学生の遺族 道に損害賠償求め提訴
道南・江差町の道立江差高等看護学院で男子学生が自殺した問題で、学生の命日のきょう遺族が道を相手取り函館地裁に提訴しました。 訴えを起こしたのは、5年前に自殺した学生の母親です。この問題をめぐっては、道の第三者委員会が去年5月、教員3人のパワハラ4件を認定し、自殺についても法的責任が生じる「相当因果関係」があったとする調査報告書をまとめました。これを受け、道は遺族に謝罪しましたが、その後、「パワハラへの賠償は認めるが自殺との因果関係は認められない」と態度が一変し、示談に向けての交渉が決裂しました。 訴状によりますと「教員に適切な指導をせずパワハラを放置した」「保護者から苦情があったにも関わらず道は適切な対応をしなかった」などとし、遺族が、道に約9500万円の損害賠償を求めました。遺族は「調査書を踏まえた内容で賠償責任を認めてくれたら終わりにしたい思いだった」「やむを得ず提訴を決断した」などコメントしています。