42歳、独身で貯蓄「300万円」は少ないですか? 数年前にマンションを購入し、頭金でだいぶ減ってしまいました。老後は家賃が不要と考えれば問題ないでしょうか?
年齢を重ねるごとに、貯蓄額について気になる人も増えてくるでしょう。生きるためにはお金が必要であり、特に、定年退職後の生活に大きく関わってくるためです。ある程度の年齢になると、マンションなど持ち家を購入する人も多くなり始めます。頭金などを支払えば、これまでの貯蓄が大幅に減ってしまうこともあるでしょう。今回は、42歳の独身で貯蓄300万円が多いか少ないかを解説するとともに、マンション購入のメリットも考えてみます。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算
日本の平均貯蓄額はどのくらい?
金融広報中央委員会が実施している「家計の金融行動に関する世論調査」から、単身世帯の貯蓄額についてみてみましょう。令和4年の調査結果によると、全世代の平均貯蓄額は871万円となっています。ちなみに、中央値は100万円でした。平均と中央値に大きく差があるのは、多くの貯蓄を保有している人が平均を引き上げているためです。中央値のほうが、より実態に近いといわれているため、比較の際には参考にしてみるとよいでしょう。 ・40代の平均貯蓄額 同調査結果から、40代の平均貯蓄額もみてみます。40代の単身世帯の平均貯蓄額は、657万円でした。中央値は53万円です。42歳の独身で貯蓄300万円は、平均と比べると半分以下ですが、中央値と比べると6倍近くあります。前述のように実態に近いのは中央値のため、一般的な40代の独身の人と比較した際には、多くの貯蓄を保有できているといえるでしょう。
貯蓄の内訳も重要なポイント
貯蓄と一言でいっても、それに含まれるのは現金のみではありません。構成要素には、株や投資信託、生命保険などの金融商品があります。貯蓄300万円が現金のみで構成されているのではなく、株や投資信託なども含まれているかどうかも重要なポイントです。 42歳であれば定年退職までには20年ほどあります。定年退職後も働く予定であれば、貯蓄を取り崩し始めるのが30年後以降となる人もいるでしょう。現在の貯蓄が300万円で少ないと不安になっていたとしても、株や投資信託などを保有している場合、将来的には現金のみしか保有していない同年代の人よりも資産が増えている可能性もあります。