【衆院選2024】激戦区を行く! 青森1区 自・立が競り合う 青森3区 “自民王国”に吹きすさぶ逆風
青森朝日放送
選挙戦終盤、青森県内でも与野党の攻防が激しさを増しています。激戦が続く青森1区と3区の動きを追いました。 衆院選青森1区に立候補しているのは3人です。 自民党の前職で5期目を目指す津島候補は、自民党を根本から変えると訴えています。「政治とカネ」を巡り党への批判が強まる中、自ら先頭に立って政治改革を断行すると支援を呼び掛けました。 【自民・前 津島淳候補】 「今の自民党このままでは駄目です。いわば古い自民党、オールド自民党を私は根本から変えていきます」 「改革の先頭に立って、私は全力を尽くし、真に国民政党といえる自民党をつくってまいります」 今回の選挙戦では、個人演説会や企業・団体回りに重点を置いた選挙運動を展開しています。 そこでは、主に地域経済の立て直しや人口減少を克服するための働き方改革の見直しなどを訴えています。 【自民・前 津島淳候補】 「人手不足という状況を踏まえると、働き方改革がマイナスに作用している部分が見られますので、これは見直していかなければいけない。働き方改革の必要性は理解しつつも、現実と合っていない不合理な部分を直していくことが政治の役割だと思っています」 対する立憲民主党の元職、升田候補は、村議や県議といった地方議員の経験がある自分こそが、県内の実情を最も理解していると訴えています。 そして、今の政治を変えるためには、今回の選挙で勝たなければならないと有権者に支持を求めました。 【立憲・元 升田世喜男候補】 「与党と野党が競争する状況をつくることが、今求められている選挙の争点だと思います。与党過半数割れという報道も出ています。そのようになったら政権交代も夢ではありません」 升田候補にとっては7度目の衆院選。過去の選挙とは異なる手応えを感じているといいます。 政策面では若者の県内定着や子育てや教育、老後にお金のかからない社会の実現を目指すと主張し、支持を求めています。 【立憲・元 升田世喜男候補】 「子どもと教育と老後は人生の基本的な部分ですから、ここを国が責任を持ったら消費・経済も上向くし、安心して地元に残れるわけです。まずは青森に、地方に、若者が定住できる条件の整備を強く訴えていく」 一方、共産党の新人、斎藤候補は今回が3度目の衆院選挑戦です。選挙戦では、消費税の減税や賃上げの実現などを訴えています。 【共産・新 斎藤美緒候補】 「中小企業への直接支援で賃上げの条件をつくっていきます。全国一律の最低賃金制度を実現させて、賃金全体の底上げを図っていきます」 また、自民党が、非公認となった候補が代表を務める政党支部に、2千万円の活動費を支出していたことを批判しました。 【共産・新 斎藤美緒候補】 「無反省な自民党、これでいいのかと裏金・非公認議員に2千万円を渡す自民党でいいのかと」 「企業団体献金の禁止、政党助成金を受け取らない。この党を伸ばすことが、無反省な自民党への最大の薬になると訴えていきたいと思います」 衆院選青森3区に立候補しているのは4人です。 【自民・前 木村次郎候補】 (Q.これまでの手応えは)「大変自分にとっては極めて厳しいという状況に変わりはないというふうに受け止めています」 現状を「厳しい戦い」と捉え、必死の訴えを続ける自民党の前職、木村次郎さん。10分ごとに車を止めて街頭演説をするなど、細かく支持を呼び掛けます。 【自民・前 木村次郎候補】 「どうぞ皆様方のその思いをこの木村次郎に託してください。そして、私木村次郎、引き続き国政与党の末席で働かせてください」 党本部も、石破総理を始め、小泉進次郎選対委員長が応援演説に入るなど、議席確保に向けて総力を上げています。 【自民党 小泉進次郎選対委員長】 「自民党は駄目なところもあるけれど、それでもやっぱり自民党、それでもやっぱり木村次郎、そういうふうに思っていただけるように、残りの5日間、最後まで全身全霊思いを訴えてまいります」 津軽の人たちの思いを国に届けるという初心を忘れず、支持獲得に奔走します。 【自民・前 木村次郎候補】 「とにもかくにも、きょうあす残り2日間、全力で1分1秒も無駄にすることなく走り抜いていくしかないと、そういう思いです」 【立憲・新 岡田華子候補】 (Q.これまでの手応えは) 「会ってお話聞いて『応援するよ』と言ってもらえることが増えたと思います。でもまだまだ、厳しい戦いであることが変わりはないので、手応えを感じるほどではないですね」 立憲民主党の新人、岡田華子さん。街頭では自民党批判を抑え、自らが取り組みたい農業生産者の所得向上といった政策を中心に訴えています。 【立憲・新 岡田華子候補】 「私、この青森県のこの地域の暮らしを守るために死ぬ気で仕事をします。皆さんにお約束を申し上げます。だからこの戦いを勝たせてください、皆さんのために仕事をさせてください」 党本部からは、大串博志選対委員長が応援に駆け付けました。 【立憲民主党 大串博志選対委員長】 「今こそ政治を変えるとき。岡田華子さんがこの青森3区から手を挙げてもらって、皆さんの力で小選挙区で押し上げていただければ、この青森3区から日本の政治全体が変わりますよ。どうか皆さん、岡田華子と声を掛けてください」 政治経験がなくても、子育てをしながらでも、人々の思いは国会に届けられるという信念を胸に、最後まで戦い抜きます。 【立憲・新 岡田華子候補】 「あと1日、皆さんに何としてでも青森県の生活に希望を持ってもらえるように頑張ります」 無所属の新人、其田寿一さんは、選挙戦の終盤、地元・五所川原市のELMで街頭演説を行い、西北五地域で稼げる環境づくりを訴えました。 【無・新 其田寿一候補】 「我々働き盛りの世代が500万円、600万円、700万円稼げる環境をこの青森に、そして津軽地域につくり上げる」 選挙区内を細かく回る地道な選挙活動を続け、知名度と訴えの幅広い浸透を図ります。 【無・新 其田寿一候補】 「お一方お一方に、生まれてから老いるまでしっかりと生活し続けられる青森にするんだと、そういうことをお一方お一方にこまめに伝えてまいります」 日本維新の会の新人、長坂淳也さんは、妻と息子と共に家族3人で挑む選挙戦です。街頭演説では。 【維新・新 長坂淳也候補】 「自分と奥さんとの掛け合いでやっているので、それがまた反応が良くて」 【妻・奈苗さん】 「修学旅行生が来ていたんですけれど、おーって手を振ってくれるような感じで、私たちが元気をもらっています」 選挙カーを自分で運転する独自のスタイルで選挙区内をくまなく回り、教育費用の無償化や農業漁業の発展を訴えてきました。 【維新・新 長坂淳也候補】 「日を追うごとに、沿道からの皆様の声援や車の中からの声援、手振りとかすごくいただくようになってまして、ここに来て本当にうなぎ上りで、圧倒的に手応えの違いを感じているところです」 24日には、井上英孝選対本部長代行も応援に駆け付け、党勢の拡大を図ります。 【日本維新の会 井上英孝選対本部長代行】 「ゆくゆくは、県下全体の候補者擁立をしてみたいと思ってますけれども、まずはこの3区でどれだけ頑張れるのかというのをやっていきたい」 衆院選の投開票まであと2日。各陣営が支持拡大に向け懸命の活動を続けています。