「えっ、全然違うんだ!」“ボディコーティング”と”ワックスがけ”の違いって?
クルマの美しさを保つ方法として、ボディコーティングとワックスが広く知られていますが、この2つの違いを正確に理解している人は、意外と多くないかもしれません。ボディコーティングとワックスにはどのような違いがあり、愛車を最高の状態に保つためには、どちらの方法を選ぶべきなのでしょうか? 【画像】“ボディコーティング”と”ワックスがけ”の違い
ボディコーティングとワックスがけの違いって?
ボディコーティングとワックスは、どちらもクルマの塗装面を保護し美しく保つための手段ですが、その特性や効果には大きな違いがあります。まずは、基本成分の違いに着目してみましょう。 ワックスはおもに天然カルナバろうを原料としており、高級品ほどその含有量が多くなっています。一方、ボディコーティングはフッ素系/シリコン系/チタン系などの特殊なポリマー成分を配合しています。 この成分の違いが、両者の特性や効果の違いを生み出す要因となっています。 また、塗装面との結合方法にも違いがあります。 ワックスはボディ表面に直接塗りこみ、油の膜を作りますが、ボディコーティングは塗装面にコーティング剤を塗布し、紫外線や汚れなどから守る犠牲被膜を作り出します。この結合方法の違いにより、耐久性や効果の持続期間に差が生まれます。 ワックスは、効果が持続する期間が約1ヶ月と言われているため、定期的な塗り直しが必要ですが、ボディコーティングは種類によって異なるものの、樹脂系なら3ヶ月~1年、ガラス系なら3~5年効果が持続するので、ワックスよりも長期間にわたって効果を発揮し続けます。
どちらを選ぶかは、愛車との関わり方による
ワックスの魅力は、塗装面に美しい艶を与える「ワックス効果」。この効果によって、クルマは新車のような輝きを取り戻すことができるほか、撥水性に優れているため雨天時に水滴をはじきやすくなるのもメリットです。しかし、ワックスにはホコリを吸着しやすいという弱点があり、頻繁な洗車やメンテナンスが必要です。 一方、ボディコーティングのメリットは、高い耐久性と保護性能にあります。コーティング剤は汚れを寄せ付けにくく、汚染物質/水/油などに強い耐性を持っています。この効果により、日常的なクルマの手入れが格段に楽になり、長期間にわたって美しい外観を維持することができます。ただし、ボディコーティングの施工には専門的な知識と技術が必要で、基本的には専門店での施工が推奨されています。 さらに、コストの面でも両者には違いがあり、ワックスは初期投資が低く手軽に始められますが、定期的な塗り直しが必要なため、長期的には費用がかさむ可能性があります。 一方のボディコーティングは、初期投資が高額になりますが効果が長続きするため、長期的に見ればコストパフォーマンスにも優れているといえるでしょう。 ワックスとボディコーティング、どちらを選ぶべきかは、個人のライフスタイルや愛車との関わり方によって変わってきます。 自分の手で愛車を磨き上げる喜びを感じたい人や、週末にガレージでクルマと向き合う時間を大切にしたい人にとって、ワックスがけは格好の機会となるでしょう。また、比較的低コストで始められるため、学生や若手社会人など予算に制限がある人にもおすすめです。 ボディコーティングは、長期的な保護を求める人や日々の忙しさからクルマのケアに時間を割くことが難しい人などに適しています。 高額な初期投資を許容できる人であれば、プロフェッショナルの技術に任せられるボディコーティングは理想的な選択肢と言えるでしょう。 最終的には、クルマとの関わり方やメンテナンスにかけられる時間と予算を総合的に判断し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。 どちらを選んでも、愛車を大切に扱う気持ちがあれば、美しい輝きを長く保つことができるでしょう。
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月刊自家用車編集部