「警察が証拠隠滅を推奨するなんて、由々しき事態だ」 捜査書類廃棄促す鹿児島県警の内部文書を人権団体が批判
鹿児島県警が再審などで不利にならないよう、捜査書類の速やかな廃棄を促す内部文書を作成していた問題を巡り、冤罪(えんざい)事件の被害者を支援する日本国民救援会鹿児島県本部は27日、「真実を究明できなくなり、無実の者が救われなくなる」として野川明輝県警本部長宛てに抗議文を出した。 鹿児島県警、捜査書類の廃棄促す文書作成「再審で組織にプラスない」 大崎事件弁護団が「前例」示し抗議声明「無実の罪晴らす機会奪われる暴挙。許しがたい」
抗議文では、未送致の証拠により再審が開かれた事件に言及。全ての捜査資料を検察へ送るよう求めた。 救援会鹿児島県本部によると、応対した刑事企画課に対し抗議文を読み上げ、廃棄した文書があれば回答するよう求めた。同日、県庁で記者会見した永仮正弘会長(80)は「証拠隠滅を警察が勧める文書で、由々しき事態だ」と批判した。 県警が作成した内部文書は「刑事企画課だより」。「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管していた捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません」などと記載されていた。
南日本新聞 | 鹿児島
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