トランプ氏、厚生長官にケネディ氏起用へ
(CNN) トランプ次期米大統領は、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏を厚生長官に選出した。トランプ氏の次期政権に関して、反発を招きかねない人事がまたも繰り返された形だ。今後議会での承認手続きにおいて、上院共和党議員の忠誠心が試されることになる。 【映像】ケネディ氏の妹、公衆衛生責任者への起用に警鐘 トランプ氏は14日に選出を発表し、CNNによる事前の報道を確認。X(旧ツイッター)への投稿で「全ての米国民の安全と健康を守ることは、どの政権にとっても最重要の役割だ。厚生省が果たすであろう大きな役割は、人々の安全確保に寄与する。今後は誰もが有害な化学物質や汚染物質、殺虫剤、医薬品、食品添加物から守られるだろう。こうした物質によってこの国の健康危機は圧倒的な水準に達してしまっている」と述べた。 その上で、ケネディ氏なら厚生省の伝統である絶対的水準の科学調査や透明性を回復出来ると指摘。「慢性疾患の蔓延(まんえん)に終止符を打ち、米国を再び偉大に、健康にするだろう!」と強調した。 ケネディ氏は14日に就任要請を受け入れた。同氏は長年にわたって米国で最も有力な反ワクチン陰謀論者の一人であり、ワクチンの安全性と有効性に関して誤った陰謀論をしばしば広めてきた。 厚生長官への就任が承認されれば、ケネディ氏は医療保険制度改革法(オバマケア)、メディケア(高齢者向け医療保険)、メディケイド(低所得層向け医療保険)の運用を監督することになる。トランプ氏はオバマケアの完全廃止を目指す意向からは離れたものの、同氏や厚生省の当局者が選挙中の公約通り同法の改善計画を発表するのかどうかは現時点で不明。