門倉有希さん告別式で「ノラ」流れ参列者涙、今年5月にアルバム発売「発売まで頑張ってくれた」
「ノラ」などのヒット曲で知られ、6日に乳がんのため50歳で死去した歌手門倉有希(かどくら・ゆき)さん(本名金田充恵=かねだ・みつえ)の告別式が13日、都内の斎場で執り行われた。喪主は夫の金田大さん。 【写真】門倉有希さんの祭壇/全体 関係者によると、一般のファンも含む約200人が訪れた。デビューから30年間、門倉さんをプロデュースしてきた境弘邦氏が涙ながらに弔辞を読んだ。 境氏は、オーディションでの出会いからを振りかえり「有希がこの業界で働くようになって本当によかったのか、ずっと自問自答しています」と遺影に向かって語りかけた。「今日からは病院行かなくてすむし、薬も飲まなくてすむし、ゆっくり休んでほしい。楽しい人生であったという風に思っていきます。安らかに、さようなら」。 弔辞の後にはヒット曲「ノラ」が流れ、参列者らのすすり泣く声が響いたという。 棺の中の門倉さんは、22年10月リリースのラストシングル「幸せの分かれ道」の衣装である白のドレス姿だった。CDなど思い出の品々が展示された。歌手では大石まどか、おかゆ、岩本公水、水田竜子らが参列したという。 戒名は「歌楽院真心一路恵愛清大姉(からくいんしんじんいちろけいあいせいだいし)」。 門倉さんは94年に「鴎…カモメ」でデビューし、96年の紅白歌合戦に初出場。98年発売の「ノラ」は約80万枚のロングヒットとなった。19年2月に乳がんと診断された。闘病をしながらステージに立ち続けてきたが、22年12月に体調不良から活動を休止。所属事務所によると今年2月初旬に緊急入院した。 今年はデビュー30周年の節目。5月22日にベストアルバムを発売したばかりだった。関係者は「門倉さんは発売するのを楽しみにしていたと聞いていました。発売まで頑張ってくれたんだと思っています」と語った。