秋空に懐かしの名車が映える…20世紀ミーティング2024秋季
恒例の「わたしの愛車紹介」では、4輪、2輪とも、アクセルをあおってエンジン音を聞かせるブリッピングが行われた。こちらも大人気。紹介・解説のMCと共に来場者たちが次から次へと移動した。
「多摩5」ナンバーを付けたトヨタ『パブリカ』(1967年)は、パタパタという空冷エンジン独特の乾いた音を響かせた。周囲も興味津々。オーナーは「こんなに(アクセルを)煽ることはないんですけどね」と苦笑していた。
この隣に展示された2台の『カローラ』は、パブリカの次の兄貴分となったトヨタの大衆車。1969年式の初代4ドアセダン、1973年式の2代目2ドアデラックスともに、ノーマル状態を美しく保っていた。
2代目カローラのオーナーは19歳。免許を取って初めての自分のクルマで、この8月に購入したばかりだという。屋内に保管されていた個体で、「テンバーブラウン」と呼ばれた外装色や内装、純正フォグランプなど当時のまま。2ドアセダンというのが何ともシブい。自宅のある会津から車両のある山梨に積載車で取りに行くため準中型免許も取得したという熱の入れよう。「初めての重ステですが普通に走ります。窓を開けてドアに肘をかけたときの高さがちょうど良いんです」と、気に入っている様子だった。
2輪の愛車紹介では、前回に続いてモータサイクルジャーナリストの小林ゆきさんがMCを務めた。自らも鈴鹿サーキットなどを走っていたカワサキ『GPZ900R』レーサー(1986年)とスズキ『ミニタン』(1977年)をフォルクスワーゲン『ヴァナゴンGL』(1996年)に積載して展示。GPZは1989年に新車購入し、走行距離が26万km超えというから驚く。レーシングスーツ姿でばっちりとキメた小林さんもバイク愛好家などから様々な質問を受けていた。
特別展示されたのは、龍谷大学のモーターカー『KV-40クラスマシンRE-24』。2022年に龍谷大学の先端理工学部生で結成された「Ene-1 Challenge」に参加するチーム「Ryukoku Racing」で造られた車両で、2024 Ene-1 GP MOTEGIでは大学生部門で優勝している。Ene-1は、自作の電気自動車でタイムや距離を競うレース。動力源はパナソニックの充電式単3電池「エネループ」40本だけだ。全長3m、重量32kg、最高速度は76kmという。こちらも注目を浴びていた。