写真：ザイ・オンライン

　【2024年・新春のおすすめ米国株】米国の大手ハイテク株で「AI」関連の2銘柄を紹介！　 ChatGPTを製品に導入した「マイクロソフト」や、AI向け半導体で成長が加速する「エヌビディア」に注目！　 【図版】ハイテク株の中でも業績絶好調のAI関連銘柄 ●オープンAIとの協力関係でも注目される「マイクロソフト」や、 AI向け半導体の需要急拡大が続く「エヌビディア」をチェック！　 　2024年の米国株市場は”強気”と見ている専門家が多い。米国GDPの前年同期比の伸び率は、2024年1～3月期で0.3％増、4～6月期で0.6％増と予想されている。つまり、業績成長する企業も多いということだ。 　その牽引役となりそうなのが、GAFAM(アルファベット(グーグル)、アップル、メタ・プラットフォームズ、アマゾン、マイクロソフト)+α(エヌビディア、ネットフリックス、テスラ)などの大手ハイテク株だ。 　直近四半期決算の動向を見てみると、GAFAM+αの8銘柄中、テスラ以外の7銘柄の売上高と1株利益が、市場予想を上回った。株価も上昇している銘柄が多く、特にAI関連事業の伸びが好感されたマイクロソフトや、業績が予想以上に改善したメタ・プラットフォームズ、アマゾンが伸びている。 　ここからは、8銘柄の中でもAI関連で業績を伸ばす2銘柄を掘り下げていこう。どちらもアナリストなどの専門家が”買い”と最高評価をつけているので、注目してみてほしい(※株価・配当利回りなどのデータは12月5日時点。チャートはマネックス証券。業績データは「QUICK・ファクトセット」。最低購入額は1ドル=147円で計算。PER、ROE、配当利回りは予想ベース。PBRは実績ベース。銘柄分析コメントは、グローバルリンクアドバイザーズの戸松信博さん、マンハッタン・グローバル・フィナンシャルの森崇さん、ストラテジストのサイ・ポールさん。投資判断と株価の高値・安値予想は12月5日からの3カ月間)。 　一つ目の銘柄は、GAFAMの一角のマイクロソフト(MSFT)だ。 　マイクロソフトはChatGPTを開発したオープンAI社のテクノロジーを、Officeなどの自社プロダクトへ導入。さらに企業のAI投資の増加によって、クラウドサービス事業などの成長が加速しており、7～9月期の前年同期比の売上高の伸び率は29％と、高い成長を達成している。 　加えて、マイクロソフトとオープンAIの協力関係が深まりそうな騒動にも注目が集まった。11月17日にオープンAIの取締役会が、サム・アルトマンCEOを解任したものの、わずか4日後には同氏のCEO復帰を発表。オープンAIの従業員の大半がアルトマン氏の解任に反対し、逆に取締役会メンバーに辞職要求を突きつけたからだ。 　解任劇の収拾にはマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏が一役買ったと伝えられている。マイクロソフトのオープンAIへの投資額は約100億ドル(約1.5兆円)を超えると見られているが、その支配力がさらに強まったと言えるだろう。GAFAMの中ではAIへの投資がもっとも遅れていると見られていたが、今年に入ってから、AIの盟主の座をかけた戦いで大きくリードしている。 　続いて取り上げるのは、AI向け半導体を手掛けるエヌビディア(NVDA)だ。 　エヌビディアはAI関連の中核企業で、生成AIを動かすのに使う画像処理半導体(GPU)の需要が急拡大。将来的に、世界中のデータセンターで情報生成に必要な作業は、AIがするようになると見られている。そのため、今後ほとんどのデータセンターでは、GPUが搭載される見通し。実際にエヌビディアの7～9月期の売上高は、前年同期比206％増と絶好調だった。 　米国政府による中国向け半導体関連の輸出管理規則の影響を受けると見られているが、さまざまな分野でAI導入が進んでいることからも、GPU需要増は間違いない。株価も最高値を更新し、波に乗っている。