どうなる?河野vs亀田戦入札の行方
WBA世界Sフライ級王者、河野公平(33歳、ワタナベ)と同級2位、亀田興毅(28歳、UNITED)の指名試合の興行権利を巡る入札が、現地時間17日(日本時間18日未明)にパナマで行われるが、ここまでのTHE PAGEの取材で河野陣営が落札する公算が極めて濃厚であることが明らかになった。 WBAは、ここまで王者である河野側に亀田との指名試合の実施を求めてきた。だが、亀田が、昨年12月の亀田大毅のWBA、IBF世界Sフライ統一戦においての一連の問題から国内ライセンスを失い、国内での試合開催が不可能となり、移籍先も見つからず試合が決まらなかったため、業を煮やしたWBAが入札を指令したもの。世界戦の興行権の入札は、河野側、亀田側だけでなく、他プロモーターの参戦も可能で、今回の入札条件は最低、8万ドル(約800万円)から。5000ドル(約50万円)が供託金として必要で、落札価格の75パーセントを王者側の河野、残りの25パーセントを挑戦者側の亀田のファイトマネーとして、それぞれの陣営が手にすることになる。 すでに入札価格を巡っては、両者共に水面下で情報戦を繰り広げているが、「河野×亀田」戦の放映局をバックに持つワタナベジムが資金的には有利と見られている。亀田側も、つい先日、契約している米国大手プロモーターの協力を得てWBO世界バンタム級王者、亀田和毅の暫定王者との統一戦を60万3000ドル(約5000万円)の高値で落としているため予断は許さないが、「河野×亀田」を海外のビッグマーケットで実現することは難しく、今回は河野陣営が落とす可能性が高い。だが、河野陣営が落札したとしても、その後の展開は泥沼化することが予想される。 すでにJBC(日本ボクシングコミッション)は、「国内ライセンスを持たないボクサーの日本での試合は認めない」という姿勢を明らかにしていて、WBAの入札に関しては脱退もほのめかし不信感を示した。ワタナベジムの渡辺会長は、落札と同時に早急にJBCに対して、善後策を陳情するだろうが、現状では、例え河野陣営が落札に成功しても「河野×亀田」戦を国内で開催することはできない。