麻酔薬「アナペイン」の供給不安定に 厚労省、医療機関に買い込み控え呼びかけ
無痛分娩やがんの治療などで多く使われる麻酔薬「アナペイン」の供給が不安定になっているとして、厚生労働省は、医療機関に対して買い込みを控えて必要量を購入するように呼びかけています。 麻酔薬「アナペイン」は、麻酔が効く時間が長く、副作用が少ないため無痛分娩などで多く使われていて現在、国内で販売しているのは「サンド社」のみです。 しかし、製造設備の不具合によって、供給が不安定になり、6月から医療機関などで十分な量が入手できない状況が続いているということです。 こうした状況をうけ、厚生労働省は、サンド社に安定供給にむけた対応を依頼するとともに、医療機関に対しては薬の買い込みなどを控え必要量を購入するように呼びかけています。 都内のあるクリニックでは、無痛分娩の際にアナペインを使っていますが、薬剤の注文をしてから納品までに時間がかかることが増え不安を感じているということです。 無痛分娩の際に、アナペイン以外にも使用されている麻酔薬もありますが、注文実績のない医療機関では出荷制限がかかり、入手が難しい状況だということです。 サンド社は日本テレビの取材に対し、「この度は、医療関係者、患者さまをはじめ、関係者の皆様にご迷惑をおかけし、申し訳ございません」「一日も早く通常出荷を再開できるよう、現在鋭意取り組んでおります」としています。